酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
「新主将ソトが餃子贈呈でニコニコ」「さ、寒い」“テレビに映らない”プロ野球キャンプ初日…ロッテ「コアラのマーチスタジアム」で密着
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広尾晃Kou Hiroo
photograph byKou Hiroo
posted2026/02/02 17:00
今季から一軍キャンプ地を宮崎県都城市に移したロッテ。プロ野球キャンプ初日ってどんなことが行われている?
たとえば昭和の時代、阪神は江夏豊、田淵幸一、川藤幸三、遠井吾郎などのベテラン選手が、太い腹回りでキャンプインをして「阪神部屋」と揶揄された。キャンプインから10日は打撃練習やブルペンには入らず、体を絞ることに専念したが、今どきの選手は自主トレのレベルで鍛え上げてキャンプインする。太い腹回りの選手がいたら、即、二軍調整になるからだ。初日からブルペンに入り、ノックを受け、打撃練習をするのが当たり前なので、すぐに実戦が必要になる。ドラフトや移籍で新たに入った選手を試したり、コンバートした選手の動きをチェックしたりするためにも「練習試合」が必要になる。
近年大事な「対戦相手が近くにいること」
温暖な石垣島は体を動かす環境としては最高だが、試合相手がいない。例年、台湾プロ野球の楽天モンキーズと親善試合をしていたが、2試合に過ぎない。キャンプのスケジュールが前倒しになるとともに「対戦相手が近くにいること」が非常に重要になったといえる。
宮崎県では、宮崎市でソフトバンク、巨人、オリックス、日南市で広島と西武が一軍キャンプを張っている。練習相手には事欠かない。地元の誘致も熱心だったろうが、その点が圧倒的な強みになったのだと思われる。
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グラウンドでキャッチボールが始まる。投手の八木彬が、ボールを受けて「いてっ」と声を上げた。確かに寒風を切り裂いて飛んでくるボールは痛そうだ。それでも、選手は徐々に体がほぐれていく。
ほどなくサブグラウンドで、投内連携が始まる。これも定番メニューだが、昨年までの温暖な環境ではなく、寒風がピューピュー吹きすさんでいる中で投げそこないをする選手もいた。
ある球団関係者が話していた「沖縄→本州」の難しさ
ある球団の関係者は以前「沖縄キャンプを終えて本州に帰ってきてから、体調不良を訴える選手が結構いる。長い間暖かいところにいて、急に寒いところに戻るとすぐには適応できないんだ」と言っていた。そういう考え方もあるのだろう。
新しく整備されたブルペンは6人が同時に投げられる。石垣島では、ファンは横から覗くことしかできなかったが、都城のブルペンには観客席も整備されている。
筆者はプロ野球春季キャンプの最大の魅力は「ブルペン」だと思う。初日から小島和哉、石川柊太、高野修汰ら主力組がブルペンに入った。トラックマンが設置された中、投げ込みが始まった。今年も始まる、そんなワクワク感を覚えるキャンプ初日だった。


