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「ウソが少しでも入ると…」“独特すぎ”Jリーグ監督のマネジメント術「練習でも僕は“鬼替え”」「百年構想リーグは大きい」今矢直城45歳が明かす
text by

田村修一Shuichi Tamura
photograph byTsutomu Kishimoto
posted2026/02/06 17:03
栃木シティの今矢監督。昇格を果たし続けるクラブをどうマネジメントするか、包み隠さず語ってくれた
「そこはちゃんとしないと。それからボールを止めるのが嫌いなので、ロンド(パス回しの練習)でもトラップしてからプレーすると僕は“鬼替え”します。もちろん試合では止めた方がいい場面はありますが、それもハイテンポでやるための明確な1つの基準です」
――トランジションはとにかく速く。
「速くもそうですし、自分たちがボールを持っているときも、ファーストタッチで絶対に動かす。もし止めたら相手がプレスバックする可能性が上がる。でも止める選手は結構多くて、特にJ1から来た選手はそうです」
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――J1はそうで、プレーがそこでスタックしてしまう。むしろJ2やJ3の方が素早くやっているチームが多くて、見ていて逆に面白かったりする。
「選手によっては『そんなに忙しくやらなくても』と思うかもしれないけど……」
――でもヨーロッパはそれをやっている。
「そうなんです。プレミアリーグの試合を見ると、ボールが止まっている瞬間がほとんどない。僕が目指しているのはこっちだから。世界で一番魅力的なフットボールができるチームを考えたときに、まず思うのはここじゃないかと。プレータイムをなるべく長くというのも同じ考え方からです」
ブーイングされないのも結局は…
――サポーターにブーイングをして欲しくないのもそうですか。
「それはコールリーダーがそういう方で、僕からお願いしたことは一度もない。結果論ですが、選手も含めて相当助かってます。負けたあとに鼓舞されて、『信じているからな! 頼むぞ!』といわれる方が心が痛いし響きますからね。高知や北九州まで来てもらって、心底申し訳ないと思いますから。ブーイングだと選手も反発心を感じることもあるだろうし、“面倒くさいなあ”と思うかもしれないですし」
――素晴らしいゴールが決まったときにリーダーがニコッとして、その後の応援で「次、栃木シティ、ガンバレーだからなあ」と子供たちにも声を出させている。選手にも聞こえているハズで、ああいうのもいいですね。
「『栃木シティ、ガンバレー!』と子供たちが言うのは一番響きます。シンプルなんですが、選手たちも『そうだよ。頑張るぞ』となる。コールリーダーは関東リーグから応援してくれていて、もう後がないぞというのは関東リーグでもあった。そのときも『下を向くな。お前らが下を向いてどうするんだ!いいから顔をあげてくれ!』と鼓舞してくれた」

