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「プリクラ撮って!」「福岡から夜バスで…朝起きたら千葉」高校サッカー“悲劇の逸材DF”金古聖司が明かす…1990年代最強校のトガった青春
posted2026/01/18 11:01
東福岡時代の金古聖司。90年代最強を誇った同校の“トガった青春”とは
text by

生島洋介Yosuke Ikushima
photograph by
Kazuaki Nishiyama
全国高校サッカー選手権は数々の最強校と名選手を輩出した。その中でも1990年代最強校として名高いのは東福岡高校だ。選手権連覇とDFにして得点王、世代別代表に名を連ねた逸材ながら、プロキャリアでは悲劇的な大ケガに泣いた金古聖司さん(45歳)に、当時の秘話と引退後の今を聞いた。〈NumberWebインタビュー全4回/第1回〉
東福岡2年で選手権優勝+5ゴール得点王のDFは今
「となりの手島(和希)さんとチヨ(千代反田充)と、とにかく集中しようって。もう、雪がすべてじゃないですかね。あの選手権は」
1998年1月8日、国立競技場は一面の雪に覆われていた。視界を遮る吹雪のなか、赤いユニフォームの東福岡が、史上初の三冠を達成。チームの軸を担ったのが、2年生センターバックの金古聖司だった。守備の要でありながら、この大会で5ゴールを挙げて得点王にもなった。
「ぜんぜん、構いませんよ」
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あれから四半世紀以上が過ぎ、「雪の決勝」はあらゆる媒体で語り尽くされている。そんな話題にも、金古はにこやかに応じた。
「いま、講師業を始めようとしていて、自身のサッカーキャリアを題材に『勝つチームづくり』を話そうかと準備しているんですよ。だから、こうして話をすることで頭が整理できて助かります」
現在の金古は、選手経験を活かしてエージェント業に携わりながら、サプリメントやコンディショニング分野から全国各地の高校サッカー部を支えている。
「自転車で15分の公立校」に行くはずが
Jリーグで10年、東南アジアで7年プレーしたプロキャリアの原点は、やはりあの「赤い彗星」での青春に他ならない。出会いは中学3年の冬だった。
「県選抜で東福岡と練習試合をしたんです。そこで小島(宏美/元日本代表)さんとか山下(芳輝/元日本代表)さんをマークして。衝撃でしたね、『こんなに上手い人がいるのか』って」
その直後の選手権でベスト4に進出した先輩の姿を、金古は食い入るように見つめた。

