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青学大前キャプテン「一番の夢は箱根を実況すること」箱根駅伝優勝→地方局アナになったわけ「ニュースを読むのは陸上より緊張をごまかしづらい」
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佐藤俊Shun Sato
photograph byFukui Broadcasting Corporation
posted2026/01/08 11:01
昨シーズン青学大のキャプテンを務めた田中悠登さん。故郷の福井でアナウンサーとして活躍する田中さんがこの仕事を選んだわけとは
「現役の頃は、試合で走り出すと止まれないですし、スタートラインに立つまでの準備が大事だということを感じていました。スポーツ中継でのアナウンサーの仕事も、オンエアが始まってしまうと止まれないですし、話すにしても情報がないとできません。
サッカーもMARCH対抗戦も、事前に選手のことをSNSやホームページ、雑誌などで調べたり、いろんな方々に取材をさせてもらうことで、なんとか彼らの思いを伝えられました。改めて、準備がすべてだなと思いました」
福井はすごく住みやすいですよ
仕事は刺激的だが、福井の街は大きくはなく、東京のような刺激が少ない。遊ぶところも少なく、見たいと思う映画がどこでも気軽に見られるという環境でもない。大学時代、陸上に集中し、あまり遊ぶことができなかったが、オフという時間が持てるようになった今、公私ともに福井での生活を楽しめているのだろうか。
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「同期がいろんな飲み会に行って楽しそうな姿を見ると、いいなぁって思ったりすることはあります。でも、僕自身、東京は住みづらいなと感じていましたし、福井は田舎ですが、住みやすさでいえばすごく良いですよ(笑)。
ドライブがてら越前海岸に行って、カフェでのんびりしていると、こういう生活も悪くないなと思います。自分が地方のメディアで働いているのもありますが、これからの日本は一極集中ではなく、地方が活性化していかないとダメだと思うんです。地方もいいよ、っていうことをどんどん発信できるようにしたいなと思っています」
小世帯の地方局ということもあり、ニュースも読むし、企画物のロケ、リポーターとなんでもこなさなければならない。そこでスキルを学び、アナウンサーとしての総力を高めていくことになるが、田中さんにはアナウンサーとしての夢がある。
アナウンサーとして箱根駅伝に関わりたい
「報道のキャスターも格好いいなと思いますけど、自分はやっぱりアナウンサーとして箱根駅伝の仕事に携わることが一番の目標です。できれば陸上に限らず、世界の大きなスポーツの舞台にも携わっていきたいです。
今の環境ではそういう舞台での仕事の前例は少ないんですが、だからといって諦めるのではなく、できる方法を探してもがき続けていきたいです」
田中さんの人生の箱根駅伝は始まったばかり。数年後、局のエースになった時、どんな仕事ぶりを見せてくれるだろうか——。
〈全3回の1回目/つづきを読む〉

