- #1
- #2
箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
箱根駅伝「また2番か、僕らしいな」ある駒澤大4年生“最後の1年”…好調、故障、復活、無念の総合6位「終わったら一回遊んでみたかったけど」
text by

佐藤俊Shun Sato
photograph byNanae Suzuki
posted2026/01/06 11:02
箱根で3度、山を下った駒澤大4年・伊藤蒼唯。1年時こそ総合優勝したが、それから最後の箱根まですべて青学大に優勝を奪われることになった
結果を出し続けることでチームを引っ張り、後輩への刺激になればと考えていた。ところが、突然、事態が暗転する。6月頭に仙骨の疲労骨折が判明し、7月末までほぼ2カ月間、まったく走れない状況に陥った。
「狙っていたレースに出られないのは悔しくもあり、心残りもありました。でも、怪我したのは仕方ないので、卒業してから狙えばいいかって割り切りました」
まったく楽観できない状況だった夏合宿
同じ頃、佐藤圭汰(4年)も鼠径部の故障で離脱し、ともに休養期間に入った。リハビリなども一緒にこなし、7月末からともに動き出した。
ADVERTISEMENT
夏合宿は最初、別メニューだった。9月に入ってポイント練習ができるようになったが、駅伝シーズンに向けてチームはまったく楽観視できない状態にあった。
「圭汰がけっこうギリギリみたいな状態だったので、さすがに僕まで間に合わないとは言っていられないと思いました。ギリギリの状態で追い込みをして、ほぼ賭けみたいな状態で出雲に出たんですけど、本調子からは7割ぐらいの出来でした」
出雲駅伝では4区を走り、それでも区間2位と伊藤曰く「最低限の走り」を見せたが、チームは5位という結果に終わった。
「1区、2区の流れは良かったのですが、桑田(駿介・2年)が思ったよりも動かなかった。普段、いい練習ができているので、なぜこんなに走れないのかと思いました。ただ、レースではそんなことを言っていられないので自分たちが頑張るしかないですし、僕の次の区間が初出場の菅谷(希弥・2年)だったので、少しでもラクをさせてあげたいと思っていました。でも、ひとつ順位を上げるので精一杯で……。
自分のレース後、5区、6区を見ていましたが、もうちょっと頑張れば3番ぐらいにはいけたので、菅谷には少し負担をかけてしまったなと反省しました」
出雲で覚えた危機感
出雲での惨敗に、チームは大きな危機感を覚えた。
同じ轍は踏まないと、全日本大学駅伝に向けて伊藤を始め、エントリーされた選手は状態を100%に持っていけるように調整を続けた。

