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「『SASUKE』はそんなに燃えないんです」現代日本“最強のニンジャ”が語るオブスタクルスポーツの現在「アメリカには800以上のニンジャ・ジムがある」 

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雨宮圭吾

雨宮圭吾Keigo Amemiya

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photograph byTadashi Hosoda

posted2025/12/25 11:06

「『SASUKE』はそんなに燃えないんです」現代日本“最強のニンジャ”が語るオブスタクルスポーツの現在「アメリカには800以上のニンジャ・ジムがある」<Number Web> photograph by Tadashi Hosoda

日本のオブスタクルスポーツの第一人者である千葉大1年の山本遼平。アメリカではプロのニンジャ選手も存在するなどマーケットも大きい

 フィリピンでの予選を突破して出場資格を獲得した山本は154人中80位だった。日本の第一人者として初出場で健闘したとも言えるし、世界のレベルの高さを感じさせる結果であったとも言える。山本は冷静に現状について説明してくれた。

世界トップの「ニンジャ」はアメリカに…?

「世界のトップ選手とはとんでもなく差があります。正直どの要素をとっても勝てない。世界中に存在するすべてのオブスタクルで挑んでも1つも勝てないと思いますね。アメリカでは800以上のジムがあるので、結局は競争率と才能、練習設備の差なのかなと」

 ジムとは普通のトレーニングジムではなくニンジャに特化したニンジャ・ジムのこと。それだけ愛好者がたくさんいるということでもある。

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「向こうだとニンジャグッズ、ニンジャアイテムを売るだけの企業があるんです。自分では作れないレベルのものがあるので、それを使ってここの練習施設もアップデートしていくんです。大会に出るたびに買って帰ってきてますね」

 がさごそと箱の中から取り出して見せてくれたのは、巨大な植木鋏のようなアイテムだったり、死神の鎌のようなJ字型パイプだったり、丸いリンゴのような固まりにフックがついている持ち手だったりとさまざまだ(すべてどこかに引っかけてぶら下がるために使うのだという)。知らない人が見たらただのガラクタかもしれない。しかし、これが商品として成立するというのがアメリカのニンジャ文化の成熟度を示している。

 世界一のニンジャも今はアメリカにいる。

 Phil Folsom(フィル・フォルサム)という選手で、山本と同い年でありながらすでに23、24年のUNAA世界大会を制している。

「SNS投稿なんかもそんなに多くないので知名度としては劣る部分はありますが、ガチ勢がみんな好きっていう存在です」

【次ページ】 海外では「プロのニンジャ選手」も…!

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