歴代新人王の明暗「1年目31ホールド→今オフ戦力外」2000安打7人、150勝に200S達成もいるが…ルーキー大谷翔平は「じつは4票だけ」だった 

　新人王を獲得した野手は両リーグで45人。このうち2000本安打に到達したのは、史上唯一の3000安打を打った張本勲を筆頭に7人。2位に立浪和義、3位に長嶋茂雄と錚々たる顔ぶれだ。彼らはエリート街道を走ったと言えよう。対照的に安打数2位の野村克也、3位の王貞治は入団してからブレークするまで数年の時間を要した。

阪神ドラ1→新人王→戦力外後オイシックスに

　一方で新人王をとりながら、今一つの成績で終わった選手もいる。

〈新人王獲得選手の通算安打数ワースト5〉 ※現役選手を除く
藤田浩雅（阪急）12年439安72本279点4盗 率.235
1984年：22本 69点 3盗 率.287
熊野輝光（阪急）9年434安50本195点54盗 率.254
1985年：14本 60点 13盗 率.295
笘篠賢治（ヤ）9年418安19本105点79盗 率.254
1989年：5本 27点 32盗 率.263
松本哲也（巨）9年336安0本57点65盗 率.263
2009年：0本 15点 16盗 率.293
高山俊（神）6年330安20本135点23盗 率.250
2016年：8本 65点 5盗 率.275

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　藤田は社会人の関東自動車からドラフト3位で阪急に。一時期正捕手だったが、巨人に移籍後は控えに回った。熊野は好守の外野手として活躍するも、彼も巨人に移籍後は試合出場機会が減った。笘篠も好守のユーティリティだったが、彼も広島移籍後に出場機会が減った。

　松本は育成3巡目で巨人に入り、3年目に育成野手として初の新人王、ゴールデングラブ。しかし一度も規定打席に到達しなかった。高山は明治大学時代に東京六大学最多の131安打を記録。ドラフトでは阪神とヤクルトが競合する中、阪神に入団が決まり、翌年新人王。前途洋々と見られたが、以後、成績が急落し、在籍8年で戦力外に。今はファーム・リーグ、オイシックス新潟でプレーしている。

2016年、阪神時代の高山　©Hideki Sugiyama

　現役では楽天・田中和基が2年目の2018年に新人王（18本 45点 21盗 率.265）になったものの、以後レギュラーを掴めず通算安打は今オフ時点で234安打にとどまっている。

稲生も堀内も石川も新人王…150勝以上は何人？

　投手の新人王は97人いる。

〈新人王投手の通算勝利数10傑〉
稲尾和久（西鉄）14年276勝137敗 防1.98
1956年：21勝6敗 防1.06
堀内恒夫（巨）18年203勝139敗6S 防3.27
1966年：16勝2敗 防1.39
秋山登（大洋）12年193勝171敗 防2.60
1956年：25勝25敗 防2.39
石川雅規（ヤ）24年188勝193敗0S4H 防3.92
2002年：12勝9敗0S 防3.33
杉浦忠（南海）13年187勝106敗 防2.39
1958年：27勝12敗 防2.05
荒巻淳（毎日）13年173勝107敗 防2.23
1950年：26勝8敗 防2.06
佐藤義則（阪急）21年165勝137敗48S 防3.97
1977年：7勝3敗1S 防3.85
和田毅（ダイエー）17年160勝89敗3H 防3.18
2003年：14勝5敗0S 防3.38
槙原寛己（巨）19年159勝128敗56S 防3.19
1983年：12勝9敗1S 防3.67
加藤初（西鉄）19年141勝113敗22S 防3.50
1972年：17勝16敗 防3.95

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