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西岡剛「最初は断った」ロッテ打撃コーチ就任の舞台ウラ「選手にお金を稼がせることしか考えてない」新生マリーンズ改革の救世主になるか
text by

田中大貴Daiki Tanaka
photograph byWataru Sato/Tamon Matsuzono
posted2025/11/30 11:02
日本一に輝いた2010年以来、ロッテのユニフォームを身にまとう西岡剛。かつてのリードオフマンが、新生マリーンズの改革の一手を担う
――走塁はどうですか?
西岡 走塁に関してはまだそれぞれに一度しか伝えられていない。それでも明らかに良い方向に変化があった。(来年の)2月中には仕上げられる自信があるんですよ。ただ、バッティングは時間がかかる。キャンプインが待ち遠しいです。
――どんなシーズンに?
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西岡 うーん。結果もそうですが、選手たちに「気づき」を与える1年にしたいですね。
――気づき?
西岡 技術だけじゃなく、意識の部分も。たとえば、コーチがベンチにいる選手たちに「準備しとけよ」とか、本来は言う必要ないわけですよ。試合は生き物。いつ出番が訪れてもいいように準備する集団じゃないと勝てない。
――昨シーズンは最下位に終わった。勝てる集団に。
西岡 そもそも、野球選手は個人事業主なんだ、と。そこから教えていかないといけないかもしれない。「個人事業主」という言葉を調べると、責任は無限、すべて自分にあると書かれていますよね。これは仕事だという意識がチーム内にあれば、空気は変わる。
――それだけチャンスが広がっているということ。
西岡 だって一気に5000万も1億円も給料がぐんと上がる仕事なんてマジでないですからね。だから、僕は一人でも多くの選手にお金をより稼がせることしか考えてない。僕が優秀なコーチだと評価されることなんて1ミリも考えていなくて、どうでもいい。選手にはとにかく稼いでもらう。彼らの給料がちょっとでも上がれば。
――指導者としての活躍、楽しみにしています。
西岡 ありがとうございます。期待してください。


