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野球善哉BACK NUMBER
記者も驚き…西武・栗山巧42歳はなぜ「1年後の引退を表明」した? “求道者”の思いとは「来年を、追求の締めくくりとして答えにしたい」
text by

氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byJIJI PRESS
posted2025/11/28 17:00
11月24日、来シーズン限りでの引退を表明した栗山。記者にとっても驚きの発表だったという
「そういうネガティブな気持ちがあって、こう(引退)しようという気持ちになったというわけではなくて、野球の本業に対して、その時々に応じていろんな技術とか、心構えなどをとにかく自分の中で追求してきた。自分として追求していった中で、どういう気持ちで、どんな技術が得られるのかというのを繰り返してきて、来年をその締めくくりとして答えにしたいということです」
栗山がそう考えたのは、2025年シーズンが自身にとってこれまでとは異なる経験になったからにほかならない。今季は開幕してまもなく4月19日に一軍昇格した栗山だったが、1カ月後の5月18日に登録を抹消されると、その後はファーム暮らし。一度も一軍昇格をすることができなかった。
ファーム暮らしが続いた今シーズン
実際問題、6月くらいまではチャンスはあったと考えられる。当時はまだチームが上位争いをしていたからだ。しかし、7〜8月になってチーム成績が下降線をたどり、優勝戦線から大きく離脱すると、その可能性は潰えたといってよかった。
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今季の成績の追求から、若手の台頭へ方針を切り替えたチームが、40歳を超えるベテランに枠を与える余裕などないからだ。未来へ向けての、チームの再建へ。結果、栗山はそれ以後もファームでの鍛錬を余儀なくされた——。
〈全2回の1回目/つづく〉

