「9月から、出場すればチーム不敗」気づけば代表常連…DF渡辺剛28歳が実は凄い！「ガーナ戦は狙い通り追い込めた」「代表にはもっと競争が必要」 

「前半の途中から、（左ウイングバックの）中村敬斗が下がって5バックになると相手のビルドアップの時に1枚余っちゃうので、敬斗は前に出して、（左CBの）鈴木淳之介をちょっとスライドさせながら対応しようと。そうすれば前はマンツーマンになってハメる時にしっかり人数を合わせられるので。敬斗を前に押し出したことで、前半もうまくいく場面はあって、後半はちゃんと確認して、さらにしっかりハメることができたと思います」

DF陣では鈴木淳之介の奮闘が注目されたブラジル戦でも、渡辺は潰し役としてチームの戦術を支えた　©Kiichi Matsumoto

リーダーシップ、1対1での強さ

　パラグアイ戦ではベンチから指示が出る前にピッチ内で修正を指示した。先制を許し、追いかける立場となった局面だったものの、試合中の修正は森保一監督が選手たちに強く求めてきたこと。結果は2−2の引き分けに終わったが、渡辺個人にフォーカスすれば、リーダーシップを発揮し、守備組織の修正を施した。

　ブラジル戦は前半、相手の圧力を感じて引き気味になったところで2点を先行される苦しい展開だった。だが後半、チームは積極的にハイプレスを仕掛け、逆転に成功。点を取りに行くしかない状況だったのは事実だが、強気のプレスを可能にした要因の一つとして、守備陣の1対1の強さが挙げられる。

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　鈴木淳之介が見せた対人プレーが話題となったが、渡辺も厳しいアプローチと的確な潰しで、守備からリズムを作った。中央のセンターバックを務めた谷口彰悟も「僕の両サイドが対人も含めてかなりやってくれていた。非常に頼もしかったし、相当ハードワークしてくれたので救われました」と称賛を惜しまなかった。

ガーナの左シャドーを徹底的に捕獲

　今回の11月シリーズも渡辺剛は、ピッチで持ち味を存分にアピールした。ガーナ戦はチーム全体でスタートからハイプレスを仕掛けるプランを持っていたが、右ストッパーで先発すると、対面する左シャドーのブランドン・トーマスアサンテを徹底的に捕獲。

　9分、相手のクリアがトーマスアサンテに入るやピタリとタイトに付いて潰し、その直後のプレーで早川友基のキックによって敵陣深い位置までボールが到達すると、下がる相手にきっちり付いていって簡単にビルドアップさせなかった。

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