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「ありがとう、ハポン!」U-17W杯日本とメキシコ“超仲良し動画”が話題だが…「我々は世界有数の親日国」「評判がいい」メキシコ記者らが語る背景 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byMohamed Farag-FIFA/Getty Images

posted2025/11/23 17:02

「ありがとう、ハポン!」U-17W杯日本とメキシコ“超仲良し動画”が話題だが…「我々は世界有数の親日国」「評判がいい」メキシコ記者らが語る背景<Number Web> photograph by Mohamed Farag-FIFA/Getty Images

U-17W杯でベスト8入りした若き日本代表は、メキシコ代表との交流が話題になった

「日本の若者たちは、世界中にスポーツマンシップのお手本を示してくれた。ありがとう、ハポン!」、「文化も言葉も全く異なる国の若者たちが、お互いの勝利を喜び合っている! フットボールは世界最大の共通言語だ」、さらには「日本は本当に素晴らしい国。日本の人々が大好きです」といった言葉まで並んだ。

 以来、両国の選手たちはお互いに試合前に激励し、勝てば祝福、負ければ慰める間柄となった。

メキシコ決勝T進出→入り乱れて大喜び

 ラウンド32へ進むのは、各組の2位までと3位の国12カ国のうち成績上位の8カ国。GS最終戦で、日本はポルトガルを2-1で下してラウンド32入りを決めたが、メキシコはスイスに敗れてグループ3位となり、ラウンド32へ進めるかどうかは微妙な状況だった。

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 11日、両国の選手はホテルの食堂テーブルに集まり、他グループの試合中継を見つめた。GSの全試合が終わり、8番目の座を争うメキシコとサウジアラビアが勝ち点、得失点差、得点数で並んだが、フェアプレーポイントでメキシコが上回り、辛うじて勝ち上がった。これを知った両国の選手たちは、飛び上がって大喜び。固く抱き合って、お互いのラウンド32進出を祝った。

 そして、14日に行なわれたラウンド32でメキシコが快挙を成し遂げる。強豪アルゼンチンを2-2、PK戦の末に倒したのである。

 もちろん、ホテルのロビーでは日本選手が2列に並んで「アミーゴ」たちを祝福。メキシコの人気ユーチューバーは、「メキシコがアルゼンチンを倒したら、日本が大喜び」というタイトルの動画を配信した。そして、翌15日、日本も南アフリカに3-0と快勝。今度は、メキシコ選手たちが祝ってくれた。

お別れ会で渡された「一期一会」

 しかしラウンド16では明暗が分かれた。メキシコがポルトガルに大敗を喫したのに対し、日本は北朝鮮に1-1と苦戦しながら、PK戦で勝ち上がったのである。

 翌日、両国の選手たちが食堂に集まり、お別れ会を催した。

【次ページ】 しかしなぜ、メキシコは親日的なの?

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