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プロ野球亭日乗BACK NUMBER
「メジャー移籍の岡本和真と村上宗隆は招集可能か?」WBC侍ジャパン30人を独断で選出! 欠かせない鈴木誠也の存在…井端監督の秘蔵っ子も《野手編》
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鷲田康Yasushi Washida
photograph byNaoya Sanuki
posted2025/11/24 12:02
メジャー移籍を表明している岡本和真(左)と村上宗隆。果たしてWBCには出場できるのだろうか…独断の30人予想<野手編>
一方で日韓戦で猛烈なアピールを繰り広げたのが岸田だった。こちらはリード面ももちろんだが、売りは勝負強いバッティング。韓国との第1戦では代打で起用されると勝ち越し3ランを放つなど、長打力のあるところもアピールできた。
メジャー移籍の岡本と村上は選出されるか
内野の布陣は岡本と村上の動向で大きく変わってくることになる。
2人に関しては、何よりこれまでWBC参加の意向をずっと語ってきているのが心強い点だ。もちろんメジャー移籍を果たせば、新しい環境、球団に慣れることも、来春のキャンプの大きなテーマとなる。ただ前回大会でも同じ条件だった吉田正尚外野手が代表入りした前例もある。移籍先のメジャー球団の了承さえ取れれば、本戦でもその勇姿を見ることができるはずだ。
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一塁に岡本、三塁に村上が入れば、二塁には牧秀悟内野手(DeNA)がピタリと収まる。いずれも前回大会で世界一を経験したメンバーであり、国際大会独特の緊張感や米国でのアウエー戦の厳しさを熟知していることも大きい。
ショートには井端監督の秘蔵っ子の一人の小園海斗内野手(広島)の抜擢が有力だ。昨年のプレミア12大会でも勝負強い打撃で侍打線を牽引。今季は打率3割9厘をマークしてセ・リーグの首位打者に輝くと共に、得点圏打率は4割1分3厘と両リーグでダントツ。チャンスになればなるほど力を発揮するバットは侍打線に欠かせない存在となっている。
問題は岡本と村上のどちらか、あるいは両選手の出場が難しくなったケースだ。
そうなったら三塁には佐藤輝明内野手(阪神)が入り、牧が一塁、小園がセカンドへとシフトを変更。そしてショートには守備重視で経験豊富な源田壮亮内野手(西武)の起用が有力となってくる。源田は前回大会では韓国戦の走塁で右手小指を骨折しながら、その後も好守を連発して日本の優勝を陰から支えたメンバーの一人。国際大会での実績も申し分ない。今季は攻守にやや精彩を欠き、招集には疑問の声もあるかもしれないが、やはり内野守備の要になる存在感は別格。遊撃にこの名手が入ると、侍ジャパンの守備力が大きく上がるところが心強いところだ。
外野手でカブス・鈴木は欠かせない
外野に目を転ずると、まずは今季シカゴ・カブスで32本塁打、103打点をマークした鈴木誠也外野手は大谷と共に侍打線の両輪として欠かせぬ存在と言えるだろう。メジャー組では前回大会のメキシコ戦で起死回生の同点3ランを放った吉田正尚外野手(ボストン・レッドソックス)と1番打者としてチームを引っ張ったラーズ・ヌートバー外野手(セントルイス・カージナルス)も気になるところだ。しかしヌートバーはこのオフに両かかとの手術を受けており、3月に完全な状態で試合に参加できるかが微妙なところ。吉田も昨オフに手術した右肩の状態が思わしくなく、今季は苦しいシーズンを送ることになった。シーズン終盤に復活の兆しを見せたものの、来季は自チームでの激しいポジション争いもあり、チームを離れるのは非常に微妙な状態でもある。



