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フワちゃん「プロレスは禊ではない」発言の真意…なぜ“再デビュー”するのか? スターダム社長が明かした舞台裏「誰よりも早く来てロープを張ってます」
posted2025/11/17 17:02
プロレス再デビューが発表されたフワちゃん
text by

橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Norihiro Hashimoto
これは“芸能人の復帰”というより、1人の“プロレスラー”の話だ。
11月7日、女子プロレス団体スターダムの後楽園ホール大会。第2試合終了後、岡田太郎社長に呼び込まれてリングに登場したのはYouTuberでタレントのフワちゃんだった。
現場では「大丈夫なのかよ!」という声も…
「みなさん、お久しぶりです。フワちゃんです。昨年は私の発言でお騒がせしてしまい、たいへん申し訳ありませんでした」
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フワちゃんは2022年10月と2023年4月、テレビ番組『行列のできる相談所』の企画としてスターダムで試合を行っている。現在は芸能活動を休止中。昨年8月、タレントのやす子に対しXで不適切な投稿をしたことが原因だった。今回のリング登場で、久々に公の場に姿を現したことになる。
「この1年間、いろいろな可能性を考える中で、どうしてもまた挑戦したいもの、それはプロレス一択でした。反省や禊のためではありません。(中略)大好きなプロレスに本気で向き合う覚悟をもって、今日はこの後楽園に挨拶に来ました。(中略)これから死ぬ気で頑張りますので、みなさんよろしくお願いします」
再デビュー戦が12月29日のビッグマッチ、両国国技館大会になることも本人の口から発表された。観客からはあたたかい拍手。ただ賛否両論あるのは当然で、会場で取材していると「大丈夫なのかよ!」という声も聞こえてきた。
「プロレス入団=スキャンダルの禊」論
リングを降りると、バックステージのインタビュースペースでマスコミ向けのコメント。普段この場所で仕事をしている広報担当者以外のスタッフもいて“ことの大きさ”が感じられた。
「今日は久しぶりに人前に立ち、ちょっと緊張しちゃったけど、みなさんに思いを伝えられてよかったです。私は失敗はするけど、きちんと努力できる人間です。それがみなさんに伝わるように、言葉だけ一人前にならずにしっかり闘いで見せていく。(中略)この1年半、つらいこともたくさんあったし、腐りそうになりかけたこともたくさんありましたが、プロレスがあったから腐らず、夢を持ってここまで歩んでこれました。プロレスに夢をもらっているので、恩返しできるように頑張っていきます」
質疑応答は可能か聞いてみるとOKが出た。リング上の挨拶で印象に残ったのは「反省や禊ではない」という言葉。その真意はどこにあるのか。
「反省のつもりではなく、私の夢なので、自分で選んでこの道に来ました。受け入れていただく側にも凄く覚悟がいる選択だったと思うので、本当に感謝しかありません。反省に関しては、この1年半いろいろ考えて、試行錯誤しています。プロレスでボコボコにされて“はい禊”というのではなく、夢としてのチャレンジです。禊は自分でしています」

