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マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「こっちに連れ戻すのはNGでしょう」佐々木麟太郎“ドラフト1位指名”を見た他球団スカウトが思わず語った胸中は?「ようやく風穴を開けたんだから…」
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安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byGetty Images
posted2025/11/07 17:02
DeNAとソフトバンクから1位指名を受けたスタンフォード大の佐々木麟太郎。サプライズ指名を他球団のスカウトはどうみたのだろうか?
野球以外のスポーツは「神宮球場」?
「これは、私の勝手なイメージなんですけどね」と言って、こんな風に続ける。
「野球以外のスポーツって、神宮(球場)みたいな閉ざされていない空間で行われていて、努力と才能次第で、どこへでも空に向かって飛んでいけるイメージ。じゃあ、野球はなんだっていわれれば、みんなすごく頑張っているんだけど、そこがドーム球場みたいな閉鎖的な空間で、飛び出そうとすると天井にゴーンとぶつかってしまうみたいな。
そのドーム球場の屋根を、こじ開けようとしてくれているのが麟太郎君。だから、彼を指名して、こっちに連れ戻そうとしちゃダメ。それだけはNGだと思っているんですけど……違いますかね?」
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佐々木麟太郎選手1位指名を、いったい他球団はどう見ているのか?
球団として得だの損だのそういう話はたぶんタブーだから、誰もが口を閉ざしてしまった一方で、こんな「見方」があった。
大所高所から俯瞰すると、いつの間にか、この国の高校球界全体を揺るがしているのかもしれない。それも、「佐々木麟太郎」という選手……というよりも人物としての「大物感」なのだろう。
ドラフトに関わる人の行き来については、必ず「諸説あります」なのだが、このスカウト氏のひとりごとのような「佐々木麟太郎論」。私には一つの立派な「見識」に聞こえた。

