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苦しかった今シーズンを乗り越え、ダルビッシュは悲願を達成できるか。
posted2025/11/04 09:00
今季公式戦の最終登板を21球・被安打4、失点2で終えた
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四竈衛Mamoru Shikama
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Getty Images
どこか遠くを見つめるような表情に、思いが詰まっていた。10月2日。ワイルドカードシリーズでパドレスがカブスに敗れ、ダルビッシュ有のメジャー14年目が終わった。雌雄を決する第3戦に先発したダルビッシュは、2回途中で降板。本来のリズムを取り戻す前に、救援陣にマウンドを譲った。
「すごく悔しいですね。やり残したというか、本当に一杯いっぱいだったので。(故障から)帰ってきてからも。ほんとにすべて出し切ったというところで」
心身ともに苦しい1年だった。春季キャンプ中の3月中旬。オープン戦など実戦投球へ移行し始めた直後、右肘の違和感を覚え、別メニューとなった。手術などの大事には至らなかったものの、なかなか投球再開のメドが立たず、復帰時期も見えない日々が続いた。その後も一進一退を繰り返した末、7月7日、約3カ月遅れで今季初先発のマウンドに上がった。復帰後は3連敗とつまずいたが、5戦目の同30日には7回無失点で初勝利を挙げ、黒田博樹を抜いて単独1位となる日米通算204勝目に到達した。
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