「あっ、大谷翔平がフリーマンに顔を寄せて…」ドジャース4連勝優勝への転機とは？ NHK現地解説者が振り返る「日本人3人衆に加え、テオスカーも…」 

テオスカーに小早川氏の花マルを

　熱狂的なフィラデルフィアのアウェーのなかで、リードされたところから逆転勝ちを収めた試合。ここから、チームとしての雰囲気がどんどん高まってきたように感じました。そういう意味では、この試合のテオスカー・ヘルナンデス選手の逆転スリーランが、ポストシーズン全体でも大きかったです。日本人選手3人以外では、私の心の花マルをテオスカー選手に差し上げたいと思います（笑）。

地区シリーズの初戦、テオスカーが敵地で放った逆転スリーランが大きかったと小早川氏は見る　©Getty Images

　さて、私も9月末からアメリカを何度も横断して現地解説を続けてきましたが、リーグ優勝決定で旅も終わりとなります。そうなんです、今度は日本でNPBの日本シリーズがありますので。

アメリカで実感したMLBのエンターテイメント性

　長期間現地でメジャーリーグを見てきて何より感じたのは、そのエンターテイメント性でした。パワー、スピード、テクニック。大谷選手やカイル・シュワーバー選手の飛距離、ジェイコブ・ミジオロウスキー投手が連発する160キロ、ベッツ選手のジャンピングスロー……そうした究極のプレーを、テレビカメラが捉えきれない角度からも見ることは最高の楽しさでした。

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　また、球場に早く行ってみることで、ベッツ選手やフリーマン選手のようなスーパースターが毎日毎日、基礎練習をコツコツ行っている場面や、チームのトレーナーやグラウンド整備担当から広報や駐車場の誘導担当まで、多くのスタッフがサポートしている場面も目にできました。そういう地道な日々が、究極のエンターテイメントを生んでいるんだなと。私のテレビ解説やNumberWebでのお話で興味を持っていただければ、読者の皆さんにも、ぜひ現地でMLBを体験してほしいと改めて感じています。

　さてワールドシリーズは、ア・リーグのマリナーズかブルージェイズ、いずれが来ても強力打線で難敵ですが、今のドジャースの状態ならば必ずいいゲームを見せてくれるでしょう。私も今度は皆さんと同様、テレビの前で手に汗を握りたいと思います。約3週間、本当にありがとうございました。

〈全2回の2回目／はじめから読む〉