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大谷翔平のホームランボール1個80万円! いつのプレーか詳細がWebですぐ分かる、MLBのスゴい“ニセ物対策”とは
posted2021/05/09 17:03
text by
AkiAki
photograph by
Getty Images
前回は大谷翔平・トレーディングカードの高騰に関しての記事を寄稿したが、第二弾はさらにマニアックな内容の、試合で使用された「野球ボール」について記してみたい。
日本でも球場へ観戦に行って「試合前練習球」「ファールボール」や「ホームランボール」をキャッチして持ち帰った経験のある方もいるだろう(現在はコロナ禍で基本回収の球場が多いのだが)。アメリカでも同様にこれらのボールはキャッチしたものは基本的には持ち帰って良いシステムだが、筆者も引き込まれた独自のシステムがアメリカには存在する。
そのシステムというのが、アメリカのMLBオーセンティケーション(MLB認証)という、バットやボールが実際にゲームで使用されたことを証明する制度となる。以下の写真は大谷のメジャー初勝利の試合で実際に使われたボールだが、そのボールにはホログラムシールが貼られている(写真を参照)。
そのシールのナンバーをMLB Authenticationのサイトで入力すると、そのアイテムがどの試合のどの場面に投げたどんな球種かまで詳細を確認できる。
これはどのような仕組みかというと……アイテムの認証をオーセンティケーターという球団管理の職員が実際にアイテムを確認し、登録をしているのだ。
どんな感じでボールを登録しているの?
筆者が大谷の所属するエンゼル・スタジアムに観戦に行った際のことだが、この球場の場合はホームベンチ横にオーセンティケーターが配置されていた。
そしてこの場所でボール交換のタイミングで受け取り(右の黒いチューブによって受け渡し)、その場で確認、ホログラムのシールを貼るという作業を試合中、繰り返している。これを球場の見える位置に配置することによって、周囲からの疑念を排除している。