「新監督就任ヤクルトの1位は剛腕サウスポー」「ロッテ3位指名はまさかの“163cm超小兵”」ドラフト全指名予想《ヤクルト・ロッテ・広島編》 

　澤村拓一、石川歩、美馬学、二木康太…今秋の千葉ロッテは、投手陣を支えてきたベテラン右腕の退団が相次いだ。近未来の投手陣の「主軸候補」は最優先課題だ。

　2位で櫻井頼之介（東北福祉大）が獲れたのは、「1位・島田」と同じぐらいの成果だったろう。繰り上げ1位確実と評価されていた快腕だ。

　体は小さいが、実戦力が高い。変化球はすべて投げられるという高い技術でストライクから低めに沈めて追い込みながら、アベレージ145キロ前後の快速球で打者のふところを突く。「本塁打より四球のほうが嫌」というコントロールへのこだわりもプロ向きだし、ピンチにも失点にも動じない勝負根性が頼もしい。

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　先に、4位の田和廉（早稲田大）に話を移そう。

　1位・島田、2位・櫻井で先発の見通しはついた。リリーフ、抑え役には「絶対的武器」が必要だ。田和投手には、チェンジアップという必殺兵器がある。右打者の足元にぐっと沈みながらきまるツーシームのような動きの「魔球」。近未来の投手陣にバリエーションができた。

ロッテ3位指名は「163cm」の超小兵!?

　3位・勝田成（近畿大）。こういうタイプがベンチに1人いてくれたら、指揮官にとって、こんなにありがたい選手もいないだろう。二塁手のレギュラーとして中村奨吾選手の後釜争いにも加われるだろうし、レギュラーでなくても、守備固め、代走、代打と一人で何役もこなせる。大きな選手がズラリの中で、チャンスに突然、163cmのこの選手が代打で登場したら、バッテリーは、そりゃあ嫌だろう。ストライクゾーンが半分になってしまう。

　侍ジャパン学生候補合宿での勝田選手。守備練習でも、バッティング練習でも、ボーッとしている時間がなかった。いつも、指導者の誰かに意見を求めたり、ほかの選手と意見交換をしている。野球に対する探求心、向上心も人一倍のものが感じられ、チームの「管制塔」的な役割も期待できる野球小僧だ。

　5位・西原太一（上武大）は、右打ちのハードパンチャーとして、山口航輝、山本大斗との外野のポジション争いに加わる。飛距離、ホームランを求めて、一時、ヘッドアップしたりジャストミート能力が落ちた時期もあったが、芯で捉えた打球は、相手野手が思わず腰を退く猛烈さだ。

　そして、6位の西川篤夢（神村学園高等部伊賀高）だ。

　この選手には、「夢」がある。しなやかな身のこなしと全身の強靭なバネを生かした柔軟なバッティング、そして、スピード感あふれるベースランニング。そんな身体能力を生かして、「150キロライン」が望めるピッチング。

　もちろん「二刀流」なんて、そんな甘いことは言わない。チームはどちらで育てていくつもりなのか。いずれにしても、相当に頭を悩ませる好素材であることは間違いない。

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