「新監督就任ヤクルトの1位は剛腕サウスポー」「ロッテ3位指名はまさかの“163cm超小兵”」ドラフト全指名予想《ヤクルト・ロッテ・広島編》 

　4位・高谷舟（北海学園大）は、クセのないオーソドックスなオーバーハンドから投げ下ろすいかにも「ヤクルト好み」の右腕。アベレージ145キロ前後の速球にスライダー、速球と同じ強烈な腕の振りからスッと沈ませるのはスプリットか。工藤泰己（横浜DeNA3位）、木村駿太（巨人6位）との三本柱で切磋琢磨した4年間は、実り多きものになったはずだ。

　今季の最下位は、強力リードオフマン・塩見泰隆外野手の負傷欠場も大きかった。だから……というわけじゃないが、大学の後輩を、なんなら「後釜」にと5位は彦坂藍斗（帝京大）。

　塩見選手の右打ちを左打ちにしただけのような外野手。俊足に長打力、広い守備範囲、先輩にそっくり。何より「自分はプロで何がなんでも身を立てるんだ！」と、いくつもあった強豪社会人からのお誘いを断って、ドラフト一本に賭けていた。そんな「覚悟」が頼もしいじゃないか。弱いチームに必要なのは、こういう選手だ。

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　強肩遊撃手として鳴らした池山監督。春のキャンプでこの選手の肩を見たら、「おおー！」と声が出るだろう。

　6位・常谷拓輝（北海学園大）は鉄砲肩の遊撃手だ。6月の大学選手権でも、崩れた体勢から三遊間深い位置のゴロを一塁で刺した場面では、「ウワッ！」と思わず声が出た。

　右打席から右中間方向への長打力も、理にかなったスイング軌道を立証しており、もしかして、春のキャンプで池山新監督を真っ先にニンマリさせるのは、この「アイアン・ショルダー」かもしれない。

「光が見える最下位」ロッテの1位は本格派右腕

【千葉ロッテマリーンズ　2025年ひとりドラフト指名選手】

1位　島田舜也　22歳　投手　東洋大　185cm95kg  右投右打
2位　櫻井頼之介　22歳　投手　東北福祉大　175cm68kg  右投右打
3位　勝田成　22歳　内野手　近畿大　163cm70kg  右投左打
4位　田和廉　22歳　投手　早稲田大　183cm85kg  右投右打
5位　西原太一　22歳　外野手　上武大　181cm78kg  右投右打
6位　西川篤夢　17歳　内野手　神村学園伊賀高　183cm76kg  右投左打

【千葉ロッテ　総評】

　アレッと思ったのは、千葉ロッテがパ・リーグ最下位だったということだ。

　野手なら、ルーキー・西川史礁外野手が大型リードオフマンとして奮闘し、2年目・寺地隆成捕手が規定打席を超えて、打率0.256の大成長。山口航輝、山本大斗、池田来翔の中堅組も頭角を現し、投手陣では、中森俊介、田中晴也、木村優人……若手右腕が恵まれた素質を発揮し始めた。

　ファンの方たちからは怒られるかもしれないが、「先に明るさの見えている最下位」と考えたい。

　そこで、1位指名は島田舜也（東洋大）。地元・木更津総合高出身の大型本格派だ。長身から投げ下ろす速球が指にかかった時の低めの伸び感は、プロでも空振りが奪える凄味があり、カーブでカウントを稼いで高速フォークで真っ向勝負だ。

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