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「あの大失態からミス連発だ」日本代表戦で歴史的屈辱のブラジル…ジーコと日本通記者が敗因をズバリ「アンチェロッティは責任を問われる」
posted2025/10/17 06:01
日本代表相手にまさかの逆転負けを喫し、頭を抱えるブラジルのマテウス・クーニャ
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沢田啓明Hiroaki Sawada
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AFP/JIJI PRESS
セレソンの弱点「じつはリズムが狂うとミス連発」
――ブラジル戦、日本が反撃態勢のきっかけを作ったのは後半7分でした。自陣ゴール前でバックパスを受けたCBファブリシオ・ブルーノが上田にプレッシャーをかけられ、バランスを崩して苦し紛れに出したパスを南野がカット。右足で強烈に決めた。
「もちろんブルーノのミスなんだけど、上田らのプレスがそれを誘発したとも言える。このブルーノの大失態で、セレソンは萎縮してしまった」
――このプレーについて、試合後、ブルーノは涙を流しながら「申し訳ない」とブラジル国民に謝罪していました。ただ、フットボールではGKやCBのミスが原因で失点することはしばしばあります。まだリードしていて、なおかつロドリゴやマテウス・クーニャらフレッシュな選手を投入したのに、ブラジル選手はなぜあれほど動揺したのでしょうか?
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「説明が難しいんだけど……伝統的に、セレソンはリズムが狂うとミスを連発することが少なくない。精神面の立て直しがきかないんだ」
――10分後、日本は右サイドを崩し、伊東純也がクロス。これをファーサイドの中村がダイレクトでボレーシュート。ブルーノがクリアしようとしたが、ボールはゴールへ。ブラジルメディアの多くは、これも「ブルーノのミス」と報じています。
「絶対にクリアできないボールではなかったが、CBにとっては至近距離で咄嗟の反応が求められる難しい状況。日本の攻撃を褒めるべきだと思う」
ブラジルは完全に自信を失っていた
――こうなると、約4万5000人の観衆を飲み込んだスタンドは大騒ぎ。完全に日本のペースとなり、25分に決定機を作ると、その直後、左CKを上田が頭で決めた。
「今季、クラブで絶好調(オランダリーグで8試合8得点)の上田が、空中戦の強さを発揮した。セレソンは、守備陣全体が浮足立っており、上田へのマークが甘かった」
――この失点シーンについて、ブラジルメディアは「GKウーゴ・ソウザのミス」とみなしています。

