原晋監督は思わずボヤき「今日の点数？ 0点よ」出雲駅伝“まさかの7位”青学大の大誤算…優勝候補・中大も衝撃の10位に「夏に何をやってきたんだと」 

　少し間を置いてから、原監督は続けた。

「さっきは20点と言ったけど、4年生が区間賞を取ったから、もう少し点数を上げてもいいね。やっぱり、4年生はさすがよ」

　今回のレースを見て、出雲駅伝の「肝」は4年生と、2区だということを痛感した。

レースの趨勢を決めた最短区間の「2区」

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　2区は難しい区間だ。距離は5.8kmと最も短い区間にもかかわらず、レースの趨勢を決めてしまう「怖い区間」になった。折田の失速によって青山学院の優勝が消えたように、結局、2区で失敗すると取り返しがつかない。

　早稲田は2区にエースの山口智規を配置、区間賞を獲得して流れを作り、2位に入った。日本インカレで1500mと5000mの二冠に輝いた山口は4年生。4年間、練習を積み上げてきた安定性は、青学の最上級生と同じたくましさを感じる。

　一方、優勝候補の一角とみられ、1区でトップに立った中央も2区で青学大と同じ轍を踏んだ。

　1区で岡田開成が区間賞を獲得し、「これは中央のレースになる」という予感がしたが、2区で1年生の濵口大和（長野・佐久長聖）が序盤から失速、区間11位の走りで、先頭の早稲田とは53秒差の10位へと後退してしまった。

1区を務めた優勝候補の筆頭・中大の岡田は会心の区間賞だったが…　©Yuki Suenaga

　藤原正和監督の表情は厳しかった。ボヤきではなく、反省の言葉が続く。

「今回は、3区で早稲田、國學院の上位グループや、留学生と一緒の集団にいないと、挽回不可能だと思っていて、この区間配置にしましたが、2区の濵口が誤算でした。それを取り返せないままレースが終わってしまって」

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