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佐々木朗希20歳が語った“完全試合”「ストライクを投げるのは苦労しない」 ロッテ入団3年目の未来予想図「ここからは僕にとっても未知の世界」《独占インタビュー再録》
text by

石田雄太Yuta Ishida
photograph byAsami Enomoto
posted2025/10/17 06:04
千葉ロッテマリーンズ入団3年目の2022年4月10日に完全試合を達成した佐々木朗希の独占インタビュー再録(前編)
「まずはシュート回転です。右バッターのアウトローと左バッターのインローって同じところに投げるんですけど、じつは違うボールで、共通するのはシュート回転しちゃダメだというところです。違うのは左バッターにはちょっとでも引っ掛けたらデッドボールになるのに、右バッターならただのボール球になるところ。僕の中では左バッターが立っているほうが、いい角度でインコースいっぱいに投げ切れます。逆に右バッターだとビタビタにいいところへ投げようと欲が出て、甘く入っちゃう。しかも右バッターからすれば外は怖くないので追いかけやすいということもあって、そのあたりが難しい。右バッターのアウトローへシュート回転せず、投げ切った中学のときの感覚の再現は今年、ちょくちょくはあるんですけど、まだ半々くらいで、投げ切れている感じはありません。シュート回転しても球威が勝って抑えられればそれはそれでOKだし、高めのボール球を簡単に振ってくれるというのは、浮き上がって振らせる軌道に投げられているということでもあるんですけど、でも意図せずにシュート回転していることは確かです。抑えているうちはよくても、相手が僕に慣れてきたら、やがて抑えられなくなる。だからシュート回転を防ぐために、力を入れないことと狙い過ぎないことを自分に言い聞かせています。力を入れると、なぜかシュート回転になりやすいんですよね。決めにいこうとして狙い過ぎると、力が入る。だから狙わずに投げればいいボールがいくと信じて投げています。力まず、ストライクゾーンにポンポン、ポンポン投げ続けたほうがリズムもよくなるし……去年、初回に集中しすぎて2回以降、力がうまく入らなくなったことがあったので、ピンチでもなるべく一定のリズムで投げ続けられるよう、力を抜いた状態で、淡々と投げる。それがシュート回転を防ぐことにつながると思っています」

![[豪腕インタビュー]佐々木朗希「ここからは僕にとっても未知の世界です」.gsub(/](/mwimgs/8/c/125/img_8c30f9ccba5a4e2a95c56fb7604025fa114474.jpg)