「実は全員同じ2002年生まれ」“ミウラ世代”？ 三浦龍司・村竹ラシッド・中島佑気ジョセフは中短距離界を変えるか「目指していくのは金メダル」 

　彼ら「23歳世代」が世界と戦えるのは、所属チームや大学の理解が大きいからでもある。

　三浦龍司はSUBARU所属、村竹は日本航空の所属だが、ともに練習拠点は順大に置いている。中島佑気ジョセフは富士通所属だが、普段は東洋大で練習をしている。

「練習でのストレスをできるだけ排除するのは大事なこと」と三浦は言うが、大学時代から慣れた場所で、自分を成長させてくれた指導者のもとで、ストレスなく練習できる環境を確保しているわけだ。順大も東洋大も、これまで五輪や世陸に出場した選手を数多く輩出しており、そこに至るノウハウを把握している。

それぞれのモチベーションとは

三浦の目にはレース運びの中で一瞬メダルが見えかけたという　©Nanae Suzuki

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　そうした環境に加え、選手個々が抱えた悔しさも今回、結果を出すための原動力になっていただろう。

　三浦は東京五輪7位、世界陸上オレゴン大会予選敗退、世界陸上ブダペスト大会で6位、パリ五輪は8位だった。決勝に残れるレベルには到達したが、その先に行けない悔しさをパリで味わい、それを払拭するのが今回のモチベーションになっていた。

　レース後、「メダルが見えたかもというのが一瞬あり、最終的に取れない悔しさがあったんですけど、サバイバルレースについていくことができましたし、世界を差せるような走りができているのかなと感じました。金メダルは、そうですね、欲張って見えたと言っておきます」と語り、メダルを射程圏内にとらえたようだ。

　村竹は、世界陸上オレゴン大会は予選敗退、ブダペスト大会は肉離れのために出場できなかった。パリ五輪で決勝に進出し5位になったが、その上を目指すべく「いろんなものを犠牲にしてやってきた」という。

　レース後には「パリが終わってからの1年間、本当にメダルを取ってやるんだと思って練習を積み重ねてきた。12秒台を出して、世界の強豪選手とも渡り合って、自分なりにメダルを取れるだけの根拠を今まで積み上げてきたつもりだった。でも、結果がともなわなくて。まだまだ経験不足だった」と語り、再度、メダルを取るだけの根拠を積み重ねていくことになった。

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