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「僕自身も責任があります」三笘薫vs鎌田大地、日本人対決はクリスタルパレスが3-1で制す【プレミアリーグ】
posted2024/12/17 06:00
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田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
Getty Images
日本代表MF三笘薫の所属するブライトンは12月15日、ホームでクリスタル・パレスと対戦。クリスタルパレスには日本代表MF鎌田大地が所属しており、日本人対決が実現した。
ブライトンの三笘薫は4−2−3−1の左MFとして先発フル出場。対するクリスタルパレスの鎌田大地は、3−4−2−1の左シャドーとして後半15分から途中出場した。プレーエリアが異なるため両者がマッチアップでバトルする場面はなかったが、2人は世界最高峰のプレミアリーグで30分間、同じピッチで存在感を示した。
試合は、クリスタルパレスの狙い通りに進んだ。前半27分にCKのセットプレーからクリスタルパレスが先制。その6分後にもロングボールを起点に敵陣深くまで入り、クロスボールから追加点を奪った。対するブライトンは落ち着きがなく、後半37分にもCBルイス・ダンクのミスから3つ目の失点。試合終了間際に1点を返したものの、試合は3−1でクリスタルパレスの勝利で終わった。
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試合後、三笘薫は静かに振り返った。
「セットプレーから失点するのが続いている。僕自身も責任があります。ひとつのプレーでやられると、流れを持っていかれてしまう。(シュートを)決め切れるかどうか、前線の責任もありますし、守備陣が1対1で負けるところもあります。(この敗戦は)自分たちの責任。自分たちが改善しないと勝てないのは間違いないです」
試合の前半、ブライトンはプレーに安定感がなかった。セットプレーから失点した後も、流れをなかなか引き戻せなかった。三笘は「攻撃を急ぎすぎたところと、守備のラインが低すぎた」と反省点を挙げつつ、相手のアプローチとの相性の悪さも苦戦の理由に挙げた。
「相手が5−4−1のフォーメーションで得点すると、相手からするとカウンターを狙いやすい状況になる。 前半、特に僕も動きすぎて幅が取れず(=タッチライン際にポジションを取れなかった)、前進もできなかった。シンプルに攻め急いだところがありました」
興味深いのは、クリスタルパレスが「ブライトン対策」として、セットプレーからの得点に狙いを定めていたこと。さらに、ブライトンのある選手をターゲットにしていたという。試合後、鎌田がこう明かした。
「自分たちは、プレミアリーグの中でも、すごくフィジカルなサッカーをしているチームのひとつ。試合前から『セットプレー、セットプレー』という話をしていて。セットプレーからひとつゴールが取れた。あと、相手の右SBの選手(タリム・ランプティ)が、身長の部分で少し小さい。そこで裏を取ったり、ロングボールを蹴ってガチャガチャやろうと。2点目はそういう感じで取れた。チームとしての狙いができたと思う」
セットプレーから先制点を挙げ、身長163cmのランプティを突いて追加点。クリスタルパレスにとって狙い通りだった。
◆◆◆
三笘個人にフォーカスすると、チーム同様に決定的なチャンスをなかなか作れなかった。前半3分にジョアン・ペドロのパスからDFラインの背後に抜け、決定的なチャンスを作ったが、GKにブロックされた。開始早々の決定機だっただけに、三笘は「あそこにパスを出せるクオリティーの選手がいるので、決めきらないといけない。あそこで決めてれば、もっと落ち着いた展開になった」と反省した。
後半に入ると、ブライトンはランプティを下げ、フォーメーションを3−4−2−1に変更。三笘は左のウィングバックにポジションを変えた。三笘が「良い改善だったと思う」と語るように、ブライトンとしては試合の流れを変えることはできたが、完全にコントロールすることまでにはいたらず、後半37分に再び失点した。
「こちらがボールを奪った後、スペースが空いてるところまで前に行って、それでボールを失うみたいな形を、相手がやりたかったところ。
自分たちは、特に前半攻め急いでしまい、ボールロストをしてしまった。相手をもっと疲れさせることもできたと思う。前半の戦い方が…。後半は改善できましたけど、前半の戦い方を、もっと良くしていかないといけない」

