- #1
- #2
サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「MVPは鎌田大地です」“NHKに映らない”日本代表メキシコ戦舞台ウラ「瀬古歩夢が“ベンチにありがとう”と」「ただ治安が悪くて」取材記者が語る
posted2025/09/07 19:21
スコアレスドローで終わったメキシコ戦、現地取材記者が鎌田大地をMVPに挙げた理由とは
text by

NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Getty Images
鎌田をMVPに挙げる根拠
――サッカー日本代表、メキシコ戦のMVPについて鎌田大地選手の名を挙げていました。その理由を教えてください。
「『代表活動には無理してでも来たいっていうふうに思っていた』という彼のコメントが話題になっていたじゃないですか?」
――確かに、鎌田選手はそこまで代表にかけているのだと感動しました!
ADVERTISEMENT
「今日確認したのですが、やはりこの代表に来たかったから痛みが残っているなかでも頑張って復帰したのかと聞くと、多くは語らないけど『はい、そうです』と言っていました。そこまでの想いを持って、彼はピッチに立った。その上で、今日も普段自分が所属クラブでやっているプレーを見せられた、という表現をしていましたね」
――言語化すると、どういうことでしょう?
「多くの決定機が彼のパス出しから始まりましたから。後半最初に南野拓実選手が放った決定的なボレーシュートも、鎌田選手が右奥の上田綺世選手に出したところから始まりました。苦しい時間帯が続いていた前半の終盤、南野がペナルティエリアに侵入した場面も鎌田のパス出しからでした。なぜそういうことができるのかというと、パレスでああいう低いところからパスを出して局面を変えるようなプレーを普段しているからだ、と。
鎌田選手はボランチでもシャドーでもできると言っていて、最終予選ではシャドーの方が多かったけれど、パレスではむしろボランチをやることの方が多いから、普通にやれると思っていた。今日はまさに世界最高峰のリーグでスタメンを張り、タイトルを獲っている選手の貫録を見せつけていましたね。後半に鎌田選手が下がったあとに停滞したのは、彼の不在に加えて、相手がビルドアップのやり方を変えてきて、プレスを上手くかけられなくなったせいだったのかと」
――具体的に言うと?
「例えば前半は相手の4-3-3のアンカーのところを上田が見て、センターバック2枚に久保建英と南野がプレスをかける形でしたが、前半の終わりぐらいから相手がビルドアップ時に2アンカーにしてきて、後半ハマらなくなりました」
瀬古が「ベンチにありがとう」と感謝したワケ
――なるほど。町野修斗選手の投入には守備の意図もあったのですね。
「はい。それを受けてベンチから指示があったようで、2トップにしたのは、両センターバックに行けるから、ということだったようです。そこをどうするかがベンチの課題だったみたいで、交代選手には指示があったようです」
――フラッシュインタビューで南野選手が「もっとできた」と言っていたのは、正直なところなんでしょうね。

