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CS死守へ!「牧さん宮﨑さんがいないから、で終わりたくない」DeNA林琢真25歳“主力の穴”を埋める成長とは「約10kgの肉体改造」「愛妻のために」
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byJIJI PRESS
posted2025/09/08 11:04
牧、宮﨑が不在の内野をどこでも守り、キャリアハイの出場数を更新している林琢真。今季の成長の要因を語った
「そうですね。そういう意味では、当たったときの打球の飛びが違うのは実感していますし、犠牲フライもそうですけど、内野や外野の間を抜けていく強い打球も多くなりました。以前と比べ打ち方は変えてはいないんですけど、足の幅とかはいろいろと意識しています。とにかく強いスイングを仕掛けること。あとは(強い)ストレートをちゃんと弾き返せているのも大きいですね」
8月は11試合連続安打や4試合連続打点など活躍したが、林は自戒を込め語る。
「いいときもありましたけど、8月は苦しい時期もあったんで、そのなかで自分なりに試行錯誤して、感覚を上げていくきっかけを自分で掴むにはどうしたらいいのか発見もありました。レギュラーや長い期間試合に出る選手は、その壁を乗り越える引き出しを持っているんだなって思いましたし、僕も悪い期間を短く、波を小さくすることが大事だなって改めて感じています」
牧の穴を埋めてどこでも守る
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そして守備におけるユーティリティー性だが、8月頭に主軸である牧秀悟が戦線離脱すると、牧に代わって林がセカンドに入ることが多くなった。セカンドは学生時代から慣れ親しんできたポジションではあるが、プロに入ってからはほぼショートとサードとして過ごしてきている。ゆえに林の起用法は多岐に渡り、試合中、セカンドからショートへのポジションチェンジはもちろん、時にはセカンド→サード→セカンドと守備位置が替わることもあった。林は守備に関して次のように語る。
「正直、難しさはあります。新人のころは慣れたセカンドがいいなという思いもありましたが、プロになってからずっとショートだったので、今は逆にセカンドの難しさを感じています。ただ、それを言い訳にしちゃいけないし、ゲームに出るためならば、与えられた役割をしっかりとこなさなければいけない」
当然、単に捕球をしてスローイングするだけではなく、ダブルプレーやサインプレー、カットプレー、カバーリングなど、各ポジションによって違った動きが求められる。
林の守備についてルーキー時代から見てきた田中浩康一軍内野守備コーチは次のように言う。

