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「あれ? 左足がおかしい」箱根駅伝“3代目山の神”神野大地「実はナゾの不調のままMGCを完走」……その正体・難病「ジストニア」との闘いとは
posted2025/09/04 11:02
現在はMABPマーヴェリックで選手兼監督を務める神野大地(31歳)。この2年苦しんできたという難病との戦いを率直に語った
text by

NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Kiichi Matsumoto
「あれ? おかしい。左足が……」
2023年7月ごろ、神野は左足が「思うように動かない」違和感を覚えた。何かに邪魔をされてワンテンポ遅れ、ブレーキがかかったようになる。走るうちに症状は和らいだが、原因は不明。痛みはなく、治療に行っても、股関節の詰まりや筋肉の張りなどと曖昧な説明をされるのみだった。
「最初は『抜け症』(走行中に突然足の力が抜ける状態)かなと。陸上界で抜け症になったらもう終わり。でも、診断されたわけじゃなかったし、股関節の故障と言っていたんです」
原因不明の不調のままMGCに出場したが……
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パリ五輪に挑戦すべく出場予定だったMGCが迫るなか練習は続けたものの、足の動きは悪いまま。「良い結果が得られないのが分かっているのに、みんなが最大の目標とするレースに出るのは、気持ち的にすごく嫌でした」
それでも「自分のスタイルは、どんな時も諦めずに走ること」と自分を奮い立たせて出場した。スタートから1キロで先頭集団に離されてしまったが、単独で残る41キロを走り切った。
その後も休んでは走ってみることを繰り返したが、症状は変わらず「1年があっという間に経過しました。原因が分からないのが一番キツかった」と振り返る。主宰クラブでも先頭に立って引っ張る姿は消え、引退の文字が頭をよぎる日々だった。
転機は2024年12月だった。抜け症に悩む女子選手がジストニアと診断され、手術を受けたところ普通に走れるようになったと聞いたのだ。神野も同じ病院を訪れ、医師から「ジストニアですね」と伝えられた。
ジストニアは脳や神経系統の機能異常で筋肉が無意識に緊張し、不自然な動きが出てしまう症状。「原因が分かったことでホッとした」という神野だったが、「良くなることはない。手術しないと治らない」と説明された。
成功するか分からない手術を前に神野は迷った。一度は手術を決意しながらも、気持ちがブレて延期したこともあった。
それでも、「気持ち的にも限界。やっぱり手術をするしかない」と決断した神野が受けた脳の手術とはどんなものだったのか。そしてそこからの回復の過程とは。その内容は本編で詳細に語られている。
〈つづく〉
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この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
