あの松坂大輔に「ひとつ勝てたものがあったな」…“甲子園の優勝候補”横浜・織田翔希が続ける無失点投球…激変フォームで目指す「本物になる」 

　織田は神奈川大会を通じ「まだ成長できる」と、収穫を得たとばかりに目を見開く。

「まだまだ自分に足りないものを学ばせていただきましたし、甲子園では『勝ちたい』という気持ちを前面に出せればと思います」

　織田は甲子園で自覚と責任を体現する。

夏の甲子園…3試合に登板し、無失点投球

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　初戦の敦賀気比戦での完封を皮切りに、横浜の背番号「10」は3試合全てに登板。23回2/3を投げ、無失点を継続する。

　怪物との対比が再燃する。

　村田は「僕たちは、あの松坂さんを見ているんで」と前提を述べた上で、「松坂さんと違った怪物でいいんじゃないかと思うんですよ」と、監督は織田として評価する。

「『なにかひとつでも松坂さんに勝てるものがあるかな？』って考えて。2年生の夏に甲子園で完封したこと。『お前、ひとつ勝てたものがあったな』って。そうしたらあいつ、すごく自信になってくれているみたいです」

　“怪物超え”を果たした甲子園。

　津田学園との試合で2度目の完封劇を披露した織田に、監督がこうべを垂れる。

「お前、俺を超えたな。代えようと思ったけど、代えさせてくれなかったよな。負けたよ」

　自立した未来の怪物は、声を上げて笑った。

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