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あの松坂大輔に「ひとつ勝てたものがあったな」…“甲子園の優勝候補”横浜・織田翔希が続ける無失点投球…激変フォームで目指す「本物になる」

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田口元義Genki Taguchi

photograph by（L）JIJI PRESS、（R）BUNGEISHUNJU

posted2025/08/19 11:01

今夏の甲子園で未だ無失点投球を続けている横浜・2年生エースの織田翔希。「平成の怪物」松坂大輔と比較されることも多い大器だが…？

　一方、この試合の前に急性胃腸炎となったり、右手の爪が割れたりと、織田のコンディションは万全とはいえなかった。そんななか全5試合に先発してセンバツ制覇に貢献した織田は、投げるたびに横浜のレジェンドと比較されていた。

「松坂さんを超えるようなピッチャーになっていく姿を見てみたい」

　監督の村田浩明はこの話題が挙がる度にそう言っては奮起を促していたが、織田に対してはどちらかというと苦言が多かった。

「おなかが痛い、爪が割れたとか、そうなってしまった以上は仕方ないです。でも、横浜高校のマウンドを託されていることに、もっと自覚と責任感を持たないとダメですよね」

　春までの織田は、どちらかというとその責任感がマイナス方面に表面化していた。それは彼自身も認めていることだった。

「春までの自分は精神面が本当に未熟だったというか。試合でも打たれてしまった時に『あぁ……』みたいになったり、マウンドを降りたあととかも、そういうような態度が出てしまったり。足りない部分が多かったです」

　横浜が、織田の甘さを一つずつ消していく。

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