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ボクシング拳坤一擲BACK NUMBER
寺地拳四朗の誤算…“まさかの敗北”そのとき何が起きていたのか?「油断はまったくなかった」先制ダウンも…名参謀がいま明かすサンドバル戦のウラ側
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渋谷淳Jun Shibuya
photograph byHiroaki Finito Yamaguchi
posted2025/08/13 17:02
7月30日、リカルド・サンドバルに敗れて2本のベルトを失った寺地拳四朗。参謀の加藤健太トレーナーに“まさかの敗戦”の内幕を聞いた
5回にダウンを奪うも、試合は“予想外の展開”へ
加藤トレーナーが「最も警戒していた」というサンドバルは王者が攻撃の軸に据えるワンツーを徹底して防いできた。チャンピオン陣営がもどかしく感じる中、寺地は5回にワンツーで鮮やかにダウンを奪う。一発で状況を打破してみせたのだ。
「ワンツーの1本勝負みたいになってしまって苦しかった。相手が徹底して警戒している状況で、ワンツーを決めてダウンを奪った。拳四朗の能力はやっぱりすごいな、とは思いました」
寺地はダウンを奪った後、フィニッシュを狙ったがここはサンドバルが踏ん張った。6回も寺地がプレッシャーをかけ、はっきりとラウンドを支配した。どんよりとした空が徐々に明るくなり、多くのファンが胸をなでおろしたことだろう。これで大丈夫だと……。
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しかし、ここから試合は寺地にとって不都合な展開へと突入していく。ダウンを奪った有利予想の王者が再びペースを失うことになろうとは、このときはだれにも分からなかった。
<続く>

