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プロ野球PRESSBACK NUMBER
名古屋大学野球部から“史上初のプロ野球入り”「社会人は全部落ちた」元中日育成1位の秀才左腕が明かす“異色の経歴”「高校はバレー部でリベロ」
posted2025/08/04 11:06
2020年に中日の育成1位でドラフト指名を受けた松田亘哲さん。現在はCBCテレビの報道局記者
text by

佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
L)NumberWeb、R)Sankei Shimbun
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現在は愛知のテレビ局で「一課担」
インタビューの約束は朝9時から。松田さんはすでに“ひと仕事”終え、汗を拭いながら取材場所にやってきた。
「今日も行ってました。いわゆる“朝駆け”ってやつですね」
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早朝のトレーニング、ではない。報道記者の人知れぬ努力。取材対象者の出退勤のタイミングを見計らって自宅などで取材を試みる「夜討ち朝駆け」だ。
松田さんは現在、愛知県警担当。その中でも「一課担」、つまり捜査一課の取材を担当している。ミステリー好きならピンと来るだろうが、殺人や強盗などの凶悪事件の担当である捜査一課をカバーする、最もハードな取材現場の記者である。
ちょうどこの日は、名古屋随一の繁華街である栄で起きた殺人事件を取材中だった。
「(犯人が)逮捕されたので少し落ち着きましたが、それまでは本当に忙しくて眠る暇もないほどで……。この担当は一次情報に触れる機会が多いので、絶対に間違えてはいけない。そういう意味では毎日、気を引き締めてやっています」
よく通る声で快活に話すその様は、どう見ても若手敏腕記者といったところ。2年前まで、マウンドで投げ込んでいた左腕とは信じ難いほどだ。
高校はバレー部→名古屋大学に現役合格
異色の経歴を辿りプロ入りを果たした。中学まで軟式野球のクラブチームに入っていたが、体が小さく投手としてはなかなか試合に出られなかった。野球には区切りをつけて、愛知・江南高校に進学後はバレー部へ。入部当時身長は150cm台だったそうで、ポジションはレシーブ担当のリベロだった。

