テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
“テレビに映らない”大谷翔平「メチャクチャ寒いよ」気温15度で海にドボン…初スプラッシュヒット争奪戦も「ドジャース連敗で水泡に帰しては」
posted2025/07/21 17:00
大谷翔平は「スプラッシュヒット」と言われる場外ホームランを初めて叩き込んだ
text by

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph by
Nanae Suzuki
気温15度…SF本拠地は肌寒かった
《7月11日 vsジャイアンツ(オラクル・パーク)●7-8》
9日の試合後にミルウォーキーからシカゴまでレンタカーで1時間をかけ、シカゴから空路、約4時間半をかけてサンフランシスコへ向かった。時差は再び2時間戻った。10日の午前2時頃に到着し、真夏にもかかわらず冷たい風が吹きつけるサンフランシスコ特有の気候に面食らいつつ、10日ぶりのオフとなった同日はホテルで泥のように眠った。睡眠さえとれれば再び働く意欲が湧く。立場は天と地以上に違えど、大谷やエンゼルスの菊池雄星が常々語る睡眠の大切さが身に染みた。
翌11日から前半戦最終カード、今季初の敵地オラクル・パークでのジャイアンツ3連戦が始まった。サンフランシスコはやはり肌寒く、日中も気温は15度。徒歩4、5分ほど離れた駐車場にレンタカーを停め、ジャイアンツの本拠地オラクル・パークへと歩いた。
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右翼後方のマッコビー湾の対岸から見る景色はいつ見ても美しい。海と球場のコントラストがいわゆる“映える”のだ。“全米一美しい球場”とも称されるが、異論はないだろう。
クラブハウスに日本語で「今日勝つ」
練習前、ドジャースのクラブハウスのホワイトボードには日本語で「今日勝つ」と力強く書かれていた。
2019年以来6年ぶりの6連敗中のチームとあって、クラブハウスの雰囲気はいつもより締まった雰囲気だった。練習が始まると、グラウンドでは中堅後方でジャイアンツのジャスティン・バーランダー、ドジャースのクレイトン・カーショーが談笑し始め、注目を集めた。2人合わせてサイ・ヤング賞6度、球宴選出20回。何を話していたのか要取材だ。
登板前日の大谷は右翼後方で軽めのキャッチボールを行い、山本由伸はみっちり時間をかけて強いボールを投げ込む。コンディションを優先してシーズン中の負荷は最小限に留めるか、そうではないか。どちらが正解かはないが、この2人の調整法の違いも興味深いものがある。

