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ドジャース・大谷翔平も被害に…MLBに息づく“報復死球”文化は「時代遅れ」の遺物なのか?「こんなのクソだよ…」現役選手が語る胸の内

posted2025/06/25 17:01

 
ドジャース・大谷翔平も被害に…MLBに息づく“報復死球”文化は「時代遅れ」の遺物なのか?「こんなのクソだよ…」現役選手が語る胸の内<Number Web> photograph by Getty Images

パドレスとの4連戦で右太もも付近と右広背筋付近に2度の死球を受けたドジャースの大谷翔平。2度目にはヒートアップする陣営を制する仕草も

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 ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が2つの死球を受けるなど、大荒れの展開となった6月のサンディエゴ・パドレスとの4連戦。両軍がヒートアップした背景には、MLB特有の「報復死球」の文化がある。かつては「常識」とされてきたカルチャーだが、果たしていまの現役選手たちはどう考えているのだろうか。そのリアルな声をダイジェスト版でお届けする。

◆◆◆

 6月に行われたロサンゼルス・ドジャースとサンディエゴ・パドレスとの4連戦。西海岸の強豪チーム同士のライバル対決は、両軍合わせて8つもの死球が飛び交う荒れたシリーズとなった。

 大谷翔平もその被害者の一人となったが、当該プレー後にはドジャースのデーブ・ロバーツ監督が激昂して審判に詰め寄り、退場する一幕もあった。

報復は「野球の掟」なのか?

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「報復死球」はMLBに長く根付く"アンリトゥン・ルール"の象徴だ。味方選手がぶつけられたら、次の回にやり返す。これは明文化されていないが、長く「野球の掟」として受け入れられてきた。1970~90年代には当然のように行われ、乱闘すら珍しくなかった。ロジャー・クレメンスやペドロ・マルティネスといったレジェンドですら、その流れの中にいた。

 普段は選手たちの好プレーに歓声を上げる米国の野球ファンの間ですら「これは野球の一部」とする意見も根強かった。

 しかし近年、この文化に対する見方は変わりつつある。

 MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーも2020年開幕前に「報復のための故意死球は容認しない」と明言している。選手の安全確保やイメージ重視の流れから、リーグも罰則を強化し、表向きには禁止行為となっている。

 いまMLBは、"伝統"の名を借りた慣習に足を取られるのか、それとも選手と観客の安全を優先するスポーツとして進化していくのか、その岐路に立っているとも言える。報復死球をめぐる文化が依然として残っているのは事実だが、その正当性には疑問の声も少なくないのだ。

「こんなのクソだよ――」

 実は現役選手たちの中にも、この根強く残る「文化」に対して批判の声を上げた選手も少なくない。彼らの本音については、本編で詳しく描かれている。

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 この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。

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