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1億部作家・東野圭吾が雪山に仕掛けたエンターテインメント「スノーボードマスターズ」とは?
text by

秋月透馬(文藝春秋)Toma Akizuki
photograph byShigeki Yamamoto
posted2025/06/27 17:00
1億部作家・東野圭吾氏が発起人で“日本一上手いスノーボーダー”を決める『スノーボードマスターズ(SBM)』。第5回大会の模様をレポートする
「私には、飛んで!回って!はできないと思っていましたが、SBMにこれまで3度挑戦して、いろんなアスリートから刺激を受けて練習を積んできました。それを全部出せたから2位まで来られたんじゃないかな」と語る。
ゲレンデでは、たびたび記念撮影を求められ、笑顔で応じていた。
3位にはアルペン、スノーボードクロスを得意とする黒木あかりが入賞した。
アルペンの期待の星、杉本志功が波乱を起こした!
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男子の部では波乱が起きた。
大会初日の1位を、スノーボードアルペンのボードで競技に挑んだ杉本志功がつかんだのだ。コーチをしていた父の影響もあり2歳でスノーボードをはじめ、ニュージーランドで技術を磨いた。2022年の「FISフリースタイル&スノーボードジュニア世界選手権大会」で、北京オリンピックにも出場した三木つばきとペアを組み、混合団体パラレルで優勝。冬季オリンピック出場を目指している。
杉本が、アルペン競技用の特殊なセッティングでスタート地点に立つと、選手、ジャッジからの注目が集まった。アルペンボードはハードブーツを履いて高速でターンをしながら整地を滑ることに特化したもので、フリースタイルボードよりも細長く、硬く、張りが強い。このボードで、スラッシュやジャンプを繰り出すと、ジャッジ席から歓声が沸き上がった。
2日目に逆転を許し、結果は総合2位。自身のInstagramでこう振り返っている。
「自分はスノーボードの全てが好きでフリー(スタイル)とアルペンとの間にあるギャップがもどかしく、そのギャップを埋める方法をなかなか見つけられずにいました (中略)今日の出来事はすごく小さなものかもしれないけれど、これをきっかけに一人一人がそれぞれのスタイルでスノーボードを楽しみ、また一つの輪になれば最高です」
3位には総合力を発揮した濱口誕人が入賞した。
逆転で2連覇を果たした大久保勇利。優勝賞金の使い道は!?
初日3位から逆転優勝を果たしたのは大久保勇利。2日目のオブスタクル・スラロームでタイムを更新し見事2連覇を果たした。


