原晋監督が叱責「嫉妬が積み重なって…」「あぁ、自分の箱根は終わった」箱根駅伝4連覇・青学大“2014年組”「駅伝男」と「8掛け男」の熱い4年間 

4年の全日本駅伝で「人生で一番の失敗」

　全日本の出走のチャンスを得て、中村は念願の1区を任された。前年の失敗を取り戻す覚悟でスタートしたが、区間11位と出遅れ、2区で田村が区間賞の走りをしたものの、チームは総合3位に終わった。

「レース前は調子が良かったですけど、当日はあきれるぐらい走れなくて……。優勝候補でしたし、1区さえ出遅れなければ勝てると思っていたので、そこを逆に意識し過ぎて外してしまった感じです。陸上に限らず、これまでの僕の人生で一番失敗したのは何かと問われたら、この時の全日本と答えています。そのくらい思い出したくないレースでした」

　レース後、原監督から叱責され、ひどく落ち込んだ。自分のせいで負けたと敗戦の責任を抱え込み、悔しさを噛み締めた。この結果が尾を引き、中村は箱根のエントリーメンバーからも外れた。当日は、往路で田村の活躍を見届け、復路では10区を走った橋間貴弥の給水をした。

自分も自分に期待していたのに

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「今思い返すといい思い出ですけど、やっぱり3、4年の時は辛かったです。入学してきた時は持ちタイムが一番で、期待され、自分も自分に期待していました。でも、4年間で箱根は1回しか走れなかった。これは情けないし、悔しかった。2年の時に箱根を走って優勝できたことが、大学時代で一番印象に残っています」

　ともあれ、青学大時代の4年間で一度も箱根を失うことなく勝ち続けた世代となった田村と中村。ふたりは実業団でも顔を合わせ、一緒に戦っていくことになった。

〈つづく〉

#3に続く

「不思議な縁で」卒業後も同じ実業団に…青学大2014年同期・中村祐紀は「マラソンにも勝てて悔いなく引退」田村和希は「僕もやめるなら同じ境地で」

#3

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#2

原晋監督が叱責「嫉妬が積み重なって…」「あぁ、自分の箱根は終わった」箱根駅伝4連覇・青学大“2014年組”「駅伝男」と「8掛け男」の熱い4年間

#1

大学4年間で箱根駅伝初優勝から4連覇「青学大2014年組」中村祐紀と田村和希の出会い「同期の中でバチバチに」「アイツはすごく尖っていた（笑）」