- #1
- #2
プロ野球PRESSBACK NUMBER
涌井秀章のリアルな評判…中日選手が続々証言「本当にもうすぐ40歳?」「寂しがり屋かな?(笑)」微妙な判定も表情そのまま「涌井さんしかできない」
text by

長尾隆広Takahiro Nagao
photograph byKYODO
posted2025/06/17 06:01
西武、ロッテ、楽天を経て2023年シーズンから中日でプレーする涌井秀章(38歳)
すると「マウンドでの振る舞いですね。やっぱり人間なんで、それ『ストライクでしょ!』って思う時だってある。結構、僕は(表情に)出ちゃうタイプ。それが、何もなかったかのように淡々と投げるのは涌井さんしかできない」と明かしてくれた。
「すさまじい練習量」岩嵜翔が目撃
先日オリックスへ移籍した岩嵜翔(35歳)は、2021年オフに他球団からドラゴンズへやってきた“外様”ならではの視点で涌井について語ってくれた。「寡黙な感じかなと思ったらみんなと打ち解けるのも早いし、ちょくちょく連絡もくれるんですよ。逆に寂しがり屋なのかな? と思った。生え抜きの人たちと外様って最初はちょっと見えない(壁みたいな)ものがあるじゃないですか。そこに入っていくのが上手い。人の心を掴むのが上手い」
岩嵜はソフトバンク時代、遠征先で見た光景が忘れられないと言う。「外野ポール間を凄まじいスピードで、凄まじい本数走っているのは、涌井さんだけだった。当時からすごいなと思って見ていて、実際一緒のチームになっても、やっぱりすごかった」
“外様会”も開催されていた!
ADVERTISEMENT
同じチーム内で生え抜き、外様とカテゴライズするのは望むべきことではないが、OBの谷元圭介氏(現日本ハム打撃投手)や、大野奨太(現中日バッテリーコーチ)らが引退する時も、涌井の呼びかけで「外様会」を開き長年のプロ野球人生を労った。
以前、涌井に「長く野球選手を続ける秘訣」を聞いたことがある。
すると本人は「石川さん(雅規/ヤクルト)に聞いてください。僕はまだまだ」と言って、球場のロッカールームへ去っていった。肝心の仕事についての口数は少ない、職人気質も垣間見えた。
来年の40歳すら、プロ野球選手として通過点と考えているのではないか。同学年では、ダルビッシュ有、美馬学と3人を残すのみとなった1986年世代。涌井には1日でも長く、太く、プロ野球人生を貫き通してほしい。


