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プロ野球PRESSBACK NUMBER
涌井秀章のリアルな評判…中日選手が続々証言「本当にもうすぐ40歳?」「寂しがり屋かな?(笑)」微妙な判定も表情そのまま「涌井さんしかできない」
posted2025/06/17 06:01

西武、ロッテ、楽天を経て2023年シーズンから中日でプレーする涌井秀章(38歳)
text by

長尾隆広Takahiro Nagao
photograph by
KYODO
今春の侍ジャパンに初選出された橋本侑樹(27歳)は、涌井秀章から“一言アドバイス”を受けた。ルーティンの練習をこなしている時のことだった。
「お前、最近雑にやっているだろ」
橋本は「見抜かれた」と感じたという。野球界に限らず、人は無意識に楽な方向へ流れていくもの。「抑止力」としても、背番号20はチームメイトを支えている。
本人不在なのに「涌井会」開催…なぜ?
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涌井は後輩を食事に誘う。自身のSNSやお立ち台でも発言している「涌井会」だ。だが、その「涌井会」が、本人不在でも開催されていることはそう知られていないだろう。証言してくれたのは、今やドラゴンズに欠かせない鉄壁の中継ぎ陣の一人・清水達也(25歳)だ。
昨年オープン戦の遠征先で、若手投手陣を中心とした「涌井会」が予定されていた。しかし、涌井の登板日が変更となり涌井本人は名古屋で残留。普通なら食事会も“白紙”だが、開催された。それもメンバー集め、お店の予約、お会計まで……すべて涌井が段取りをしたのだ。若手のお腹を満たしたのは、極上のしゃぶしゃぶだったという。
「本当に面倒見が良くて、お世話になっている。昔の自分からしたら、まさか涌井さんと一緒に野球やっているとは思わなかった。練習量もすごいし、『あの人、本当にもうすぐ40歳なんだよな?』と思わされる」と清水は笑った。
大野雄大も驚いた…「あの淡々と投げる姿」
涌井の懐刀と呼んでもいいのが、2歳年下の大野雄大だ。涌井がドラゴンズへ移籍してきた直後に、移籍組の歓迎会を呼びかけたドラゴンズの中心選手である。2020年に沢村賞を獲得し、投手陣の大将格となったが、23年に左肘を手術。近年は、涌井とともに若手先発陣とローテーション枠の競争真っ只中だ。そんな大野は涌井をこう見る。
「とにかくよく走る。先発投手として、1年間を見越して練習している。1試合、2試合良ければいいという考えではないから、圧倒的にケガも少ない。2500イニング以上投げてきた意味がわかる。僕が見てきた野球選手の中でも、体が間違いなく強い。よく食べるし、気分転換にお酒も飲んでという、いわゆる昭和の野球選手。その上で、自分の体のこともよく理解していて、すごく危機察知能力が高い」
自分の投球スタイルをすでに確立し、東京五輪で金メダルを掴んだ大野に、失礼を承知で「見習うところ」を聞いた。