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中谷潤人27歳は“あの井上尚弥”に勝てるのか?「井上の左がカウンターで…」両者と拳を交えた黒田雅之が予想「“井上がダウンした左”は中谷も得意」
text by

森合正範Masanori Moriai
photograph byTakuya Sugiyama
posted2025/06/12 11:31
西田凌佑に勝利した中谷潤人。期待の集まるメガマッチ「井上vs中谷」を黒田雅之氏が解説する(第2回)
「えっと、中谷選手のフック、アッパーは腕が長いぶん、ワンテンポ遅れてくるような感覚があります。コンパクトではなく、手足が長いから、来ると思ってもまだ来てない。でも、左ストレートはまっすぐ最短距離で来るので、速く感じます。だから、ストレートとフック、アッパー系でタイミングのズレがあるんです。スピードうんぬんではなく、選手によってはすごくやりづらく感じると思います」
――対戦したら、どのような展開になると思いますか。
「中谷選手は様子を見て、どんどんギアを上げていくスタイルですが、今回みたいにガンガン来ることがあるかもしれません。井上選手は序盤、距離を測ると思う。それこそ(フアンカルロス・)パヤノ戦みたいな感じになるのかな」
「お互いの得意パンチがそのままKOパンチになる」
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2018年10月、井上はパヤノと対戦。開始からパンチを出さず、前の手で距離感などをけん制し合い、井上が初めて放った右ストレートのワンパンチで沈め、70秒で試合は決した。
――探りながら見合う展開ですか。
「蓋を開けてみないとわからない。中谷選手が来たら、井上選手も合わせてバチバチになるか。もしくはすごく様子を見て、距離を測るのか。どういう展開でも想像できてしまう。お互いにすごく手札が多いので、この展開もあり得るし、こっちの展開もあるぞ、と観ている側は好き勝手といったら変ですが、どんな予想もできる。とても面白いカードです」
――どういう展開になっても、そこから広がっていきますよね。
「しかも、お互いにあまり好きではないパンチが、お互いのKOパンチであるような気がするんです」
――と言いますと?

