「カタールW杯も、難しいよねという状況からだった」浅野拓磨は“苦境が伸びしろ”…ケガ続きの1年も「可能性0％から1％、2％となるのが楽しい」 

　ドイツでは失うことがちょっと怖かったり、それが失点に直結してしまうチームにもいたし。そこの怖さがありましたけど、マジョルカではボールを持った場面でチャレンジできるし、自分の生きるスペースに飛び出すところも出せる。チームにうまく噛み合ったなって。開幕戦から試合に出ましたし、ここから結果出していけるなっていうところでのケガだったので……。

——開幕節から6試合連続で出場しながら、7試合目からケガで2カ月強の離脱となりました。

　そこからは、自分のいいパフォーマンスを出し続けることができなかったので、悔しいシーズンになりました。数字を見ればホントに何もしてないのに等しいぐらいですけど、チームに必要とされているのはすごく感じます。

©Hideki Sugiyama

チームのためのプレー、そして結果を出す自信

ADVERTISEMENT

——周囲の選手との関わりも良かったと思いますよ。

　結果を残せないとすぐに評価が変わるのがこの世界なので、そこはもちろん追求していきますけど、僕に求められるのはゴールだけじゃなくて守備のところだったり、チームのために走るというのは常に意識している。

　そこはもう、絶対に誰にも負けない気持ちでやっています。なおかつ結果を残していく自信はあるし、それができればワールドカップ出場に自然とつながっていくと思うので。あとはそのためのコンディションを保てるかどうか。いまの自分はそこだけですね、うん。

——マジョルカはアウェイゲームがすべて飛行機移動。日本代表に合流となれば、当然ながら乗り継ぎでの長距離移動。そのなかでコンディションを整えるのは、簡単ではないですね。

　コンディションのところでひとつあげると、ピッチですかね。スペインはドイツより天気がいいこともあって、ドイツと比べるとやっぱりちょっと硬いんですよね。

　飛行機移動が多いことは、小さな負担が蓄積していくところはあるかもしれないけれど、それをケガとかコンディションの理由にしたくない。いい選手はケガをしないし、試合に出続けている。結果を出し続けているので。

【次ページ】　苦しい時期こそ伸びしろ