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「間違った歴史を作りつつある」“投壊”ドジャースが狙う裏技は…あの新人王の“強奪”? 山本由伸が孤軍奮闘も…米メディアは辛辣「週1登板維持は困難」
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph byNanae Suzuki
posted2025/05/31 06:01

先発陣の離脱が相次ぐドジャースで、まさに孤軍奮闘の活躍を見せる山本由伸。大型トレードのウワサも出始めているが…?
『ESPN』のジェフ・パッサン記者が「優勝を狙えないのであれば、スキーンズを今のうちにトレードすべき」と語ったことで、一気に注目が集まった。
コラムニストのジョン・ヘイマン氏によれば、「パイレーツがスキーンズをトレードすることは絶対にない」と完全否定しているが、あるメディアではドジャースは獲得候補の一つに挙げられており、有力な交換案として、ダルトン・ラッシング、ホスエ・デポウラ、ザイア・ホープ、ケロン・リンジー、リバー・ライアン、キム・ヘソンの6選手が提示された。
ラッシング、デポウラ、ホープはいずれもMLB Pipelineのドジャース有望株上位3人にあたり、スキーンズの対価としても遜色ない。まだ現実味は薄いが、スキーンズのような絶対的エース候補を加えられれば、ドジャースのローテーションは一気に再生される可能性を秘めている。
「史上最高」だった先発陣は「野戦病院」に…
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現状、ローテーションの崩壊によって、山本とブルペンが担う比重が大きくなりすぎており、これが後半戦に響く懸念もある。山本ひとりに頼り続けるには限界がある。
「史上最高」とまで称されたローテーションは、開幕からわずか2カ月で“野戦病院”と化した。山本は異国の地で孤独にマウンドを守り続け、大谷は2度目の頂点を目指して再起に向かう。
開幕前に描かれた豪華絢爛な構想は、トレードとリハビリと祈りの上に、かろうじて成り立っている。だが、夏場に向けて山本の安定感が継続し、大谷が戻り、補強が決まれば──ドジャースの先発陣は、もう一度“歴史を作る側”に立てる可能性も、ゼロではない。

