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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「バイエルン移籍の噂もありますが…?」ブライトン三笘薫28歳が去就について“初コメント”「ミトマにまた会えたらな…」味方GKは“意味深発言”
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田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byGetty Images
posted2025/05/29 17:40

三笘薫28歳とブライトンGKフェルブルッヘン(22歳)。2人が演出したゴールがプレミアリーグの今季「最優秀ゴール賞」に選ばれた
「移籍に関する質問には、カオルは『答えない』と話している。もちろん質問しても構いませんが、彼は答えないので」
広報のチャーリー氏との付き合いも今季で3年目だ。こうしたやり取りにも張り詰めた緊張感があるわけでなく、むしろリラックスした様子で伝えてきた。チャーリー氏が「君たちは“トップジャーナリスト”だから、当然この手の質問はするだろうし」とジョーク混じりに言うと、こちらも社交辞令とわかりつつ、「トップ記者」というお褒めの言葉に「ありがとね」と笑顔で返した。
ただ、広報の説明を聞いて、筆者は「いや、そんなことをわざわざ事前に記者に伝えてくるなら、移籍の可能性があるのが前提だよな……」と心の中でつぶやいた。
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しばらくして三笘が取材エリアにやってきた。トッテナム戦について、欧州カップ出場権を逃したこと、今季の成長点など様々な質疑応答が続いた後、先輩記者がこう切り出した。
「リバプール戦後、アルネ・スロット監督は誰に聞かれることなく、三笘選手の名前を出していた。ブライトンは8位にいるが、三笘のような選手が途中交代で出てくる。プレミアは、実力者が揃うリーグだと話していた。欧州の監督も、三笘選手に注目しているのではないか。実際にドイツから、バイエルン・ミュンヘンが興味を示しているとの報道がありました」
三笘は、移籍報道に関する質問部分には答えず、こう話した。
「(スロット監督がそう言っているのは)間違いなく嬉しいです。結果を出せばそういう風に言われますし、僕自身も途中出場でも存在感を出せるタイプだと思う。そういう発言をしてくれるのは嬉しいです。スロット監督がフェイエノールトを指揮していた時から、同じチームの(上田)綺世から『うちの監督はブライトンの試合を見ている』と聞いていた。なので、自分のことを気にしてくれたのかなと」
スロット監督がオランダ在任時の1年以上前からブライトンに注目していたことに驚きを覚えつつ、筆者はどのタイミングで去就について聞くべきか思案していた。
三笘の笑顔「(移籍のことを)引き出したいのですね」
去就について2つほど質問を考えていた。思い出したのは、三笘が”座右の銘”にしている「現状維持は衰退」という言葉。だがそれはひとまず使わず、まずこう尋ねた。
「ブライトン在籍も今季で3年目です。チームメイトもスタッフもみんな知っていて、ここでプレーを続けるのは居心地の良さもあると思います。どんな風に感じていますか」と。三笘は言う。