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「常に恐怖感」降格危機→UEFA大会出場権獲得のナゼ…ベルギー1部クラブ日本人CEO立石敬之が明かす「問題が生じたのは一度、二度ではないですが」
posted2026/05/10 11:04
25−26シーズンのSTVVは伊藤涼太郎らの活躍もあり、ベルギー1部で上位争いを繰り広げた
text by

佐藤景Kei Sato
photograph by
Koji Watanabe/Getty Images
英仏伊メディアが取り上げるほどの躍進
DMM.comがシント=トロイデンVV(以下、STVV)の経営権を取得し、立石敬之氏は2018年1月にクラブの最高経営責任者の座についた。言わば、経営の現場で戦う「海外組」になったわけだが、就任から8年間、変わらず掲げている目標がある。
1つは本稿第2回でも触れた〈日本人が欧州で活躍する中継点になる〉こと。そして2つ目が〈UEFAヨーロッパリーグ、UEFAチャンピオンズリーグに出場する〉ことだ。
2025ー2026シーズンは、CEO就任以来の8年で最も2つ目の目標に近づき、そして結果を出した。ベルギー1部リーグのレギュラーシーズンを3位で終え、16年ぶりにプレーオフ1進出を果たし、さらには4位以上の成績が確定。2026−27シーズンのUEFA主催欧州大会への出場権(予選を含む)を得た。
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わずか1年前、チームは残留争いの渦中にいた。レギュラーシーズンは16チーム中14位と低迷。13位から16位で争う残留プレーオフ(プレーオフ3)に回ることを余儀なくされ、最終節でコルトレイクに勝利を収めて何とか1部に留まった。
劇的な変化を遂げた現在のSTVVに対して、リーグ内外で驚きの声が上がっているという。
「私たちがこの予算規模で、この順位にいることにベルギーリーグで戦う他クラブの経営陣や関係者の方々、メディアの皆さんが『一体、何が起こっているのか』と驚いています。今日のように日本から取材に来ていただく一方で、イタリアやフランス、イギリスなど、ヨーロッパ中のメディアでも取り上げられました。それだけインパクトのある結果を残せているのだとは思います」
残留争いは常に恐怖感だった
ベルギーリーグには予算規模や人気面から「トップ6」と呼ばれる伝統クラブが存在する。RSCアンデルレヒト、クラブ・ブルージュ、スタンダール・リエージュ、KRCゲンク、KAAヘント、ロイヤル・アントワープの6チームだ。近年はユニオン・サン=ジロワーズが台頭し、「ビッグ7」を形成しつつあるが、今シーズンのSTVVはそんな序列を崩してみせた。

