弱冠17歳のポスト・メッシ。ヤマルに寄せられる熱い期待。

　スタジアムへとつながるモンジュイックの丘を上っていると、19番の背中ばかりが目に入ってきた。

　ラミン・ヤマル、たぶん現在欧州で最も名の知れ渡った17歳だ。レバンドフスキやペドリ、デヨングらのユニフォームを着たファンもちらほらいるけれど、ヤマルのそれは桁が違う印象を受ける。着ているのも地元人、外国人観光客など様々だ。19番の行進は丘の上まで続き、クラシコを前に沸くスタジアムへと吸い込まれていった。

　モンジュイック前にならぶ売店でも、最も目立つところにヤマルのユニフォームが掲げられている。このあたりで売られるのは公式のものではない安いレプリカだが、それでもお祭り気分を盛り上げるために人々は列を作る。店員いわく、売上の大半を占めるのはヤマルだという。昨年のスペイン代表を牽引したユーロでの活躍と今季のリーガを経て、スペインでその人気は圧倒的なものになっている。