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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「寂しさより、厳しいな…という」25歳になった中日・根尾昂の現在地 大阪桐蔭“最強世代”の同期は戦力外も…周囲の言葉は「気にしていないです」
posted2025/05/29 11:00

大阪桐蔭“最強世代”のひとりとしてプロで厳しい戦いに身を置く中日・根尾昂。かつてのチームメイトの現状と、自身の立ち位置をどう考えているのだろうか
text by

佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
(L)NumberWeb、(R)Sports Graphic Number
一軍での今季初登板は5月3日、マツダスタジアムでの広島戦だった。2点ビハインドで迎えた8回から登板し、1回を三者凡退で抑えた。約1年ぶりに本拠地・バンテリンドームのマウンドに上がった同6日のDeNA戦では155kmを計測。ファンからの大歓声を浴びた。
その後は登板機会が空き、同20日のDeNA戦では、2本塁打を許すなど5失点。22日に出場選手登録を抹消されるまで4試合に登板し、確かな手応えも、苦い思いも共に味わった3週間だった。
5月初旬、取材のためインタビュールームに現れた根尾はピリリとした緊張感を漂わせていた。
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「課題は毎試合、毎登板出ます。それをいかに克服して次に繋げるか。悪い日をなるべく作らないように、というのは意識してやっているんですけどね。自分のレベルも、感覚、コンディションもどんどん変わっていくと思うので、そこをしっかりと見つめて、把握しながら投げ続けたい。試合数もイニングも投げたいです。ピッチャーに転向してから、そこはずっと変わらない。もっと良くなっていきながら、1シーズン投げ続けていきたいな、っていうのが素直な気持ちです」
内野手→外野手→投手…才能ゆえの転向
内野手として入団し、外野手を経て投手転向が決まったのはプロ4年目、2022年シーズン中のことだ。最初はリリーフからスタートし、23年は先発投手として二軍で経験を積んだ。
プロ6年目の昨シーズンは春先こそ手応えを掴んでいたが、一軍登板で結果を残せず3試合で0勝1敗、防御率9.39と壁にぶつかった。
「(昨年のことは)あまり覚えてないです。なかなか上手くいかなかった、というシーズンでしたし。悔しいシーズンでしたね、ひと言で言うと……」