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「阪神は強いけど、さすがに息の根を止めたと」中日・山本昌が明かす41歳ノーノーの舞台ウラ…阪神・岡田監督は「ノーヒットノーランなんかどうでもええねん」
posted2026/05/20 11:03
2006年シーズンに投手陣の主力として活躍した中日・山本昌は9月16日の阪神戦でノーヒットノーランを達成した
text by

熊崎敬Takashi Kumazaki
photograph by
SANKEI SHIMBUN
発売中のNumber1142・1143号に掲載の[天王山での駆け引き]山本昌「狐と狸は化かし合い、左腕は虎を牛耳った」より内容を一部抜粋してお届けします。
41歳、山本昌の快挙
2006年シーズンも終盤、9月半ばに迎えた阪神タイガースとの首位攻防3連戦。川上憲伸の8回無失点の快投によって第1ラウンドを制した中日ドラゴンズは、阪神とのゲーム差を5に広げて独走態勢に入ろうとしていた。
そして迎えた第2ラウンド、ナゴヤドームのグラウンドに現われた山本昌は、さっそく地元テレビ局のスタッフに捕まった。
――昌さん、調子はいかがですか?
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「まあ、いいですよ」
――優勝は見えてきましたか。
「今日も勝つといいですねえ」
予告先発がなかった当時、この日のスポーツ紙は全紙、先発に朝倉健太を予想していた。昌自身も、どこかリラックスした口ぶりである。
しかし、思いもよらないことが起こる。ふたを開けたら中日の先発は昌。それどころか、エラーによる走者をひとり許しただけの準完全試合をやってのけたのだ。41歳1カ月でのノーヒットノーランは、いまも破られていない史上最年長記録である。
「阪神は、先発がぼくだと知ってびっくりしたと思います。ビジターチームはホテルでミーティングをしてドームに乗り込みますが、そこでは朝倉の配球傾向や調子なんかが選手たちに伝えられていたはずです。いずれにしろ、前日の完封に続いてぼくのノーヒットノーランでしょ? 阪神は強いですけど、さすがに息の根を止めたと思いましたね」
2004年に落合博満が監督に就いて以来、優勝、2位と常勝軍団となっていた中日に、2年ぶりのペナントが見えてきた。
「ノーヒットノーランなんかどうでもええねん」
昌が快挙を成し遂げた一戦、前年覇者阪神のベンチの両サイドには塩が盛られていた。無理もない。このシーズンここまで9戦全敗と一度もナゴヤドームで勝っていなかったからだ。発案者はアンディ・シーツとジェフ・ウィリアムス。引退後、昌は阪神で臨時コーチを務めたが、そのとき、阪神の駐米スカウトだったふたりがキャンプを訪れ、「あまりにも勝てないからやったんだ」と告白したという。
盛り塩は効くどころか、阪神は2試合連続の完封負けを喫し、ゲーム差は6に広がる。だが指揮官、岡田彰布だけは強気の姿勢を崩さなかった。

