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「悪意のある編集になってる」『テラスハウス』炎上で亡くなる前に、木村花さんが相談していた“悲痛な悩み”「今、初めて言いました」母が明かす真実 

text by

伊藤雅奈子

伊藤雅奈子Kanako Ito

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photograph byL)木村響子さん提供、R)Takuya Sugiyama

posted2025/05/23 11:02

「悪意のある編集になってる」『テラスハウス』炎上で亡くなる前に、木村花さんが相談していた“悲痛な悩み”「今、初めて言いました」母が明かす真実<Number Web> photograph by L)木村響子さん提供、R)Takuya Sugiyama

木村花さんが抱えていた“葛藤”を、母・響子さんが今打ち明ける

木村 んー……。最後のメッセージみたいなものが、(スマートフォンに)送られてきて。メッセージを返して、電話をしたけど、つながらなくて。先に救急車を呼んで、(花さんのマンションに着くよう)手配しておいて、私もすぐにタクシーで向かうと、もうレスキューの人たちがいた。ジュリアもいて、ジャングル叫女が来て。……という感じですかね。ここから先の詳細を書いちゃうと、自死のガイドラインに抵触しちゃうんで……。

――わかりました。

木村 ……んー。……この話は、もう少し時間がたってからでいいですか?

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――もちろんです。思いださせてしまって、ほんとうに申し訳なかったです。さて、花さんは2016年にプロレスデビューしました。先輩レスラーの母としては、どんな接し方をしていましたか。

花さんから相談された“最初のコスチューム”

木村 最初は、花のほうからなんでも聞いてきましたね。コスチュームをつくるときは、かなりコッテコテでキラキラのを希望してたので、「花。そんなコスチュームを着て何もできないと、格好悪いよ。最初はシンプルに、身の丈に合ったものがいい。たとえば、ジュニアのベルトを巻いたとか、そういうタイミングに合わせて、ちょっとずつ装飾を増やしていくんだよ」と、そういう話はしましたね。髪の毛もね、花は「ドレッドヘアでデビューしたい」って言ったんですよ(笑)。

――なんと返したんですか?

木村 「ドレッドにしたいのはいいんだけど、たとえばヒールになったとき、ユニットができたとき、そういう流れが切り替わる節目のところで、バ~ンッて髪型とコスチュームを変えるのがプロだよ」と、そういう話をしましたね。コスチュームにも、自分が好きな要素を全部詰め込もうとするから、「花。おすぎとピーコのファッションチェック、見たことあるでしょ?」って(笑)。

――1997年に生まれた花さんは、知っているかなぁ。フジテレビやTBSの情報番組、バラエティなどでやっていた「辛口ファッションチェック」ですね。

木村 リアルタイムじゃないかもしれないけど、見てた気がするんですよね。そんないろんなアドバイスを、反発するかなぁと思いながら言うと、「なるほど」って言って、デビューのときには黒髪にしてて、自分のユニットをつくるときにピンクのドレッドにしてたんで、「あー、ちゃんと覚えてくれてたんだな」って。

――ママは敏腕プロデューサーだ。

木村 いえ、いえ。私がそう教わってきたんで。私の場合は、(コマンド・)ボリショイさんとか春山(香代子)さんから大事なことをいっぱい教わりましたけど、花はプロレス総合学院(武藤敬司が校長を務めたWRESTLE-1直営学校)に通っていたので、そこで教わったことが大きいと思いますよ。

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