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「イシカワは英雄」「“死闘”を楽しんでいた」イタリア紙も絶賛…29歳石川祐希が日本男子バレー史上初“欧州CL制覇”「本当にうれしくて感動しています」
posted2025/05/21 11:08

チャンピオンズリーグでペルージャの初優勝に貢献した石川祐希(29歳)。日本人男子として初めて栄冠を手にした
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弓削高志Takashi Yuge
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Harun Ozalp/Anadolu via Getty Image
バレーボールの欧州王者を決める大会、CEV(欧州バレーボール連盟)チャンピオンズリーグで、日本代表キャプテン石川祐希擁するペルージャが初優勝を飾った。
現地時間5月18日、ポーランド・ウッジでの決勝戦で同国の強豪ザビエルチェを相手にタイブレークの末、3-2で競り勝った。石川は準決勝での19得点に続き決勝でも20得点を挙げ攻守に活躍、チームのトップスコアラーとしてクラブの悲願達成に大きな貢献を果たした。
優勝を決めた直後、石川はクラブの公式インタビューに快活な声と満面の笑みで応えている。
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「ソノ・コンテンティッシモ(最高に嬉しい)! 厳しい試合でしたがタイブレークで勝ちきれた。皆に感謝したい。自分自身にとってもペルージャにとっても初めてのCL優勝だから、本当に嬉しくて感動しています」
翌朝のイタリア・メディアも快挙をこぞって報じた。とりわけ有力スポーツ紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は、石川を「ファイナル4の英雄」と絶賛。「準決勝のベストプレーヤー。決勝のタイブレークでも決定的な役割を果たした」と寸評を添え、22得点を挙げたOPワシム・ベンターラと並びトップ評価を与えた。他のスポーツ紙や中継実況でも、ユーキ・イシカワの名が優勝の立役者としてくり返された。
石川はミラノ在籍時代の2020‐21年シーズンにやはりCEV主催の大陸トーナメント「チャレンジカップ」で優勝している。だが同大会は大陸連盟のカップ戦序列でいうと、CL、CEVカップに次ぐ3番目に過ぎない。
CLこそ欧州と世界のプロプレーヤーたちが羨望する至高の大会と呼ぶにふさわしい。石川はそのCLを制した最初の日本男子選手としてバレー史に名を刻んだ。