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「バチッときた!」5月の打率は6割超え…DeNA松尾汐恩20歳が打撃開眼の意外な理由は「HR打ったろ!」をやめ「練習をきちんとするようになった」!? 

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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photograph byNaoya Sanuki

posted2025/05/19 11:00

「バチッときた!」5月の打率は6割超え…DeNA松尾汐恩20歳が打撃開眼の意外な理由は「HR打ったろ!」をやめ「練習をきちんとするようになった」!?<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

5月に入って打棒爆発中の松尾汐恩。高く評価されていた潜在能力が開花しつつあるわけを本人に聞いた

将来を見据えて

 若くして現状に満足してしまうと天井が見えてしまい、将来レベルの高いところで戦いつづけるのは難しくなることを大村コーチは経験上知っている。

「松尾は春のキャンプからしっかりとそこを考えて練習するようになりました。野球を考える能力はあるし、深く思考している様子も見える。常に言っているのは『丁寧にやりなさい』ということです。

 素材は間違いなく一級品です。初見のピッチャーに対応することができたり、急激にボールが曲がって軌道がわからないのにそこにポイントを合わせることもできる。非凡なものがあるからこそ、将来を見据え、堅牢な建物を造って欲しい。貯金がないとプロはあっという間に落ちてしまいますから」

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 大村コーチの言葉を受けて松尾は言う。

「確かに自分はバッティングに関して少し雑になってしまうところがあったので、大村コーチには毎日声を掛けてもらい、自分でもここはこうしようとか考えてできるようになってきました。ありがたいですね」

「ホームラン打ったろ!」ではなく

 センスがあるからこそセンスに酔わず、考えに考えてプレーする。先の巨人戦や阪神戦で放った重要な犠飛や、またはミートを重視した逆方向への打撃によるチャンスメイキングなど、以前よりも状況を加味した打席が目立つようになってきた。

「今までだと『ホームラン打ったろ!』とか淡白な気持ちで打席に入っていたんですけど、やっぱりそんなんではいかんと。出させてもらっている以上、チームにとってやらなければいけないことをやろうって。自分は野手の間を抜く打球が持ち味だと思っているんで、しっかり後ろに繋ごうという気持ちで今は打席に入っています」

 爆発中の打撃のみならず、今季の松尾が大きく成長しているのが守備だ。そのきっかけは、あの大物外国人投手とコンビを組み始めたことだった——。

〈全2回の1回目/つづきを読む

#2に続く
「バウアーと熱血コンビ」で話題のDeNA松尾汐恩が皆に愛される理由は“類まれなコミュ力”…コーチも驚き「誰でも臆せず寄っていけるんです」

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