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菅野智之メジャー、戸郷翔征不調の巨人新エースは「TJ手術明け、大事に使われた」山崎伊織…セ新35回連続無失点だけでなく「与四球4」も凄まじい 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2025/05/06 11:02

菅野智之メジャー、戸郷翔征不調の巨人新エースは「TJ手術明け、大事に使われた」山崎伊織…セ新35回連続無失点だけでなく「与四球4」も凄まじい<Number Web> photograph by JIJI PRESS

セ新記録となる無失点記録を樹立した巨人・山崎伊織

【第6週 2025年4月29日から5月4日まで】
《チーム順位》
〈セ・リーグ〉
・通算
 巨人30試17勝12敗1分率.586
 阪神30試16勝13敗1分率.552
 広島29試14勝14敗1分率.500
 中日29試13勝14敗2分率.481
 DeNA28試12勝14敗2分率.462
 ヤクルト26試10勝15敗1分率.400
・第6週
 巨人5試4勝1敗0分率.800
 中日6試4勝2敗0分率.667
 DeNA5試3勝2敗0分率.600
 阪神6試2勝4敗0分率.333
 広島6試2勝4敗0分率.333
 ヤクルト6試2勝4敗0分率.333

〈パ・リーグ〉
・通算
 オリックス29試16勝11敗2分率.593
 日本ハム29試16勝13敗0分率.552
 西武28試15勝13敗0分率.536
 楽天29試14勝15敗0分率.483
 ソフトバンク30試12勝16敗2分率.429
 ロッテ27試11勝16敗0分率.407
・第6週
 西武5試4勝1敗0分率.800
 日本ハム5試4勝1敗0分率.800
 オリックス4試3勝1敗0分率.750
 ソフトバンク6試3勝3敗0分率.500
 楽天5試1勝4敗0分率.250
 ロッテ5試0勝5敗0分率.000

 山﨑の快投もあり、巨人が首位に立った。中日も好調。村上宗隆ら主力選手を欠くヤクルトが最下位に沈んでいる。パではオリックスがこの週3勝1敗で首位をキープ。日本ハムと昨年最下位の西武が追い上げている。ロッテは5連敗。

巨人を攻略した佐藤輝明とバウアー

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【打撃成績】※打撃の総合指標であるRC(Runs Created)順
〈セ・リーグ〉
佐藤輝明(神)25打10安2本6点2盗 率.400 RC7.46
牧秀悟(De)19打7安2本4点1盗 率.368 RC6.04
上林誠知(中)24打10安0本5点3盗 率.417 RC4.93
岡林勇希(中)23打6安0本0点2盗 率.261 RC4.43
細川成也(中)16打5安1本2点0盗 率.313 RC4.43

〈パ・リーグ〉
牧原大成(SB)16打9安0本2点2盗 率.563 RC5.34
西川愛也(西)20打9安0本3点2盗 率.450 RC4.79
阿部寿樹(楽)8打4安1本1点0盗 率.500 RC4.76
レイエス(日)11打4安2本6点0盗 率.3634 RC4.32
中島大輔(楽)14打5安1本6点0盗 率.3573 RC3.64

 セでは阪神の佐藤輝明が好調を維持し、5日の巨人戦でも大活躍している。この週の2本塁打はDeNA牧、巨人キャベッジと、6打点は広島・末包昇大と並ぶトップタイ。中日の上林は一昨年ソフトバンクを戦力外になり中日に。昨年は不振だったが今季はチームをけん引している。3盗塁はリーグトップ。

 パではどちらかというと「脇役」の選手が好調だった。ソフトバンクの牧原は9安打1二塁打、1三塁打。本塁打は日本ハムのレイエスが2本塁打。打点はレイエスと楽天・中島が6、盗塁はオリックスの新人・麦谷祐介が3でトップ。

【投手成績】※リーグ平均防御率に準拠したPR(Pitching Run)順
〈セ・リーグ〉
 村上頌樹(神)1登1勝9回 責0率0.00 PR2.41
 バウアー(De)1登1勝9回 責0率0.00 PR2.41
 床田寛樹(広)1登1勝9回 責0率0.00 PR2.41
 赤星優志(巨)1登7回 責0率0.00 PR1.87
 山﨑伊織(巨)1登1勝7回 責0率0.00 PR1.87

〈パ・リーグ〉
 田嶋大樹(オ)1登1勝9回 責0率0.00 PR2.95
 曽谷龍平(オ)1登1勝7回 責0率0.00 PR2.29
 今井達也(西)1登1勝7回 責0率0.00 PR2.29
 大関友久(SB)1登1勝6回 責0率0.00 PR1.97
 髙橋光成(西)1登1勝6回 責0率0.00 PR1.97
 與座海人(西)1登6回 責0率0.00 PR1.97

 セでは阪神の村上は2日のヤクルト戦、DeNAバウアーは3日の巨人戦でいずれも122球で完封。広島の床田は3日の中日戦107球で完封。救援では巨人マルティネス、中日・松山晋也が2セーブ、中日・齋藤綱記、広島・塹江敦哉が3ホールド。

 パではオリックス田嶋は4月30日のロッテ戦で101球で完封。もう少しで「マダックス(※100球以内での完投)」だった。救援では西武の平良海馬が2セーブ、ソフトバンク松本裕樹、日本ハム河野竜生、池田隆英、西武・甲斐野央、山田陽翔が2ホールドをマークしている。

35イニング投げて与四球4だけ…抜群の制球力

《記録》
 前述のとおり巨人の山﨑伊織がセ・記録の開幕から35イニング無失点。山﨑の数字に表れる持ち味は「制球力」である。

 今季の山﨑は5試合35イニングを投げて与四球はわずか4、死球が1。被安打22も少ないが、許した走者27という少なさが「零封」の最大の要因だろう。ゴロアウトは44。フォーシームの球速152km/hは平凡だが、投げミスの少ない安定感が山﨑の身上である。新たに組んだ捕手・甲斐拓也との相性も良かったようだ。

 そのほかには4月4日の広島戦でDeNAの牧秀悟が史上309人目の100本塁打を記録した。

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