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「さ、37手詰め」名人・藤井聡太“私服姿で詰将棋マスター”に観る将マンガ家ビックリ「藤井棋聖相手に“賞金5000万円ドリーム”なるか」 

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千田純生

千田純生JUNSEI CHIDA

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photograph byNanae Suzuki/Junsei Chida

posted2025/05/02 11:08

「さ、37手詰め」名人・藤井聡太“私服姿で詰将棋マスター”に観る将マンガ家ビックリ「藤井棋聖相手に“賞金5000万円ドリーム”なるか」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki/Junsei Chida

4月の将棋ハイライト。イラストは関連記事などからご覧になれます!

〈第83期名人戦〉藤井聡太名人-永瀬拓矢九段
第1局:4月9・10日 東京・椿山荘 藤井1勝
第2局:4月29・30日 東京・羽田空港 藤井2勝
第3局:5月9・10日 大阪・ホテル日航関西空港
第4局:5月17・18日 大分・宇佐神宮
第5局:5月29・30日 茨城・ホテル山水
第6局:6月10・11日 愛知・旬景浪漫 銀波荘
第7局:6月24・25日 山形・天童ホテル

〈第10期叡王戦〉伊藤匠叡王-斎藤慎太郎八段
第1局:4月3日、愛知・神楽家 斎藤1勝
第2局:4月19日、石川・アパリゾート佳水郷 伊藤1勝
第3局:5月4日、愛知・か茂免
第4局:5月26日、千葉・ハイアットリージェンシー東京ベイ
第5局:6月14日、千葉・柏の葉カンファレンスセンター

 現場取材した名人戦第1局につづいての第2局は、東京・羽田空港。「この対局は別担当が足を運んだんですが『飛行機、メッチャ見えるんですね!!』と夕景写真が届きました。以前足を運んだ僕らと同じリアクションですね」と編集担当さんが笑いながら話していましたが……盤面に目を移すと、2日目終盤まで評価値の〈50%-50%〉がつづく緊迫した戦いでした。ABEMAの解説などを見ていると、永瀬九段に少しだけ流れがあったようなのですが、藤井名人の終盤力が炸裂。「1日目の昼休憩明けに永瀬九段が指した〈9二香〉を、2日目の最終盤で藤井名人が飛車で咎める。まるでミステリー小説のような展開でした」とは編集担当さんの言葉でしたが、やはり2人の対局はいつ見ても面白い。

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 一方で伊藤叡王にとってタイトル初防衛戦、そして斎藤八段にとっては2022年の名人戦以来となるタイトル挑戦となっている叡王戦は、2局を終えて五分の展開になっています。

 藤井七冠が絡まないタイトル戦の構図、さらには第2局の会場は「王将の間」「竜馬の間」「立合の間」など将棋にゆかりある部屋があり……ABEMAの中継で立会人の久保利明九段が楽しそうにレポートする姿も印象的でした。初夏にかけて佳境を迎える2つのタイトル戦、どんな結末が待っているのでしょうか。

3)私服姿の“詰将棋マスター”藤井七冠と名人戦

 タイトル戦を離れても、多くのトピックスがありました。箇条書きでまとめてみましょう。

・羽生善治九段が日本将棋連盟会長を勇退
・福崎文吾九段が引退
・桐谷広人七段→八段昇段
・岡部怜央五段の賞ラッシュ(新人賞、最多勝利賞、最多対局賞、連勝賞)
・柵木幹太四段が順位戦フリークラス→C級2組へ
・詰将棋解答選手権で藤井七冠、衝撃の満点(3月30日)

 3月のハイライトで触れられなかったので特記すると、藤井七冠は“趣味”という詰将棋で衝撃を残しました。

【次ページ】 私服姿の“詰将棋マスター”藤井七冠と名人戦(イラスト有)

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